多賀マークの教室日記

教育にかかるよしなしごとを、つれづれなるままに・・・。
「教育」というと、力の入った人か、アウトサイダー的な方かの両サイドが目立つ。
僕は、港と山にかこまれた神戸という風土で肩を張らず、妥協もせずに見つめてきた目から、今を語りたい。

親力24 子どもが学校へ行きたがらなくなったら

Posted By on 2022年3月4日

※ 子どもが学校へ行きたがらなくなったら
 子どもはときどき、学校へ行きたくないと思います。そのことを口にしたときは、まずは一度学校を休ませてゆっくりと家で過ごさせましょう。買い物に連れて行ってもいいですし、どこかへ遊びに行くのもいいでしょう。
 そうしながら、子どもがどの程度学校へ行き渋っているのかを探ります。
 友達関係で嫌になることもあるでしょう。
 教師が嫌で休みたいのかも知れません。
 根本的に学校と言うものが合わないことだってあるでしょう。
 あわてずに、じっくりと様子を見て、ゆっくり話し合ってみましょう。一日休んだら元気が復活して、学校へ行くと言い出すかも知れません。
 親は、基本的に学校へは行かなければならないものだと思っています。その考えはひじょうにノーマルなものです。
 そこでつまずいてしまうと、あせります。不登校になってしまって、後々、引きこもりになるかも知れないと思ってしまいます。引きこもりになったら、社会からドロップアウトするのではないだろうかとまで思うのです。
もちろん、その可能性は十分にあります。だからこそ、初期対応を慎重に丁寧に考えないといけないのです。

■ 友達関係が元で学校へ行きたくないと言ったとき
まずは、いじめの問題が頭をよぎるでしょう。いじめ案件は前述のように行動を起こさないといけないでしょう。
そこまでのことではなかったときには、子どもとのコミュニケーションをとりつつ、子どもの力にまかせることも大切です。ただ、いじめというものは、あるきっかけで急速にエスカレートすることがあるので、ようく子どもを観察しておきましょう。
先生に相談をかけておくことも必要です。いきなり大きないじめ案件だと騒ぐのではなく、
「先生、ちょっと気になるので様子を見ておいていただけませんか。」
と、お願いするのです。突然親御さんが来られて攻撃的に責められたら、先生も防御的にならざるを得ません。そういう親と先生の敵対関係にしてしまうと、子どもにとって何も良いことはないのです。
「一緒に考えてください。」
という姿勢で良いのです。

親力23 体調管理能力

Posted By on 2022年3月3日

※ 体調管理力
 心と身体の体調がいいと、子どもは健やかに育ちます。いろんな訓示や説教を垂れるよりも、子どもの心身の体調を管理することの方が大切です。
 「管理」という言葉には、何か強制的なニュアンスがあります。しかし、強制的に管理してしまうと、心身の健康は、かえって損なってしまいます。そういう管理の仕方ではなく、生活のリズムを作れるような管理の仕方が必要です。
 さらに、毎日、子どもの表情をよく観察することです。
 日々、学校から帰ってきた時とか、食事の時とかの定点観測(時間と場所を決めて、同じように観察すること)をするのです。日々、定点観測をしていると、心身のほんのちょっとした違いにも目を向けることができます。
 たまに、思い付いた時だけ子どものことをよく見ても、分かるものではありません。何年にもわたって日々見続けているからこそ、分かることがあるというものです。
 体調が悪い時には、どうしますか? まずは、休養、保温、栄養の三点を確保します。この三つが落ち着いた状態であれば、薬は必要ではありませんし、医者にかかったり薬を飲んだりした時にも、この三点セットは大事になります。
 親は、この三点セットを考えて子どもに示していかねばならないと思います。

 さらに、心の調子が悪いと気づいたら、手を打たなければなりません。これは学年や子どもの成長に応じて変えていくべきでしょう。
 子どもの心がしんどくなったときに、親に言えるような関係を日ごろから作っておかなければ、対応しきれませんね。
「親に行っても仕方ない。」
とか、
「どうせ文句や小言を言われるだけだろう。」
等と思われていたら、子どもが本音を打ち明けてくれることなど、あるはずがないですね。

親力 22  戦闘力 (いじめにあったとき)

Posted By on 2022年3月2日

※ 戦闘力 (いじめにあったとき)
 子どもがいじめにあったとき、中途半端に励ましてはいけません。いじめというものは、具体的な事実をつかむことが最優先ですが、子どもはなかなか親にも本音は語らないものです。
 親に対して、恥ずかしいとか、申し訳ないとか、そういう感情が働いてなかなか言えないものなのです。
「お母さんやお父さんに言えたら、苦労しないよ。」
というのが、いじめられた子どもの多くの思いです。
 親に話し出したら、そのときはもう限界に達しているのかも知れません。今どきの子どもたちは、死ぬことに対するハードルが低いので、いじめに対しては過剰に反応しても良いと思います。
 まず、子どもから事実を聞き取ります。それを持って早急に担任に合って話します。このとき、子どもが
「先生には話さないでほしい。」
と言ったら、その理由を確かめて判断します。

 昔、担任している子どもがどうもいじめに合っているのではないかと危惧する案件がありました。僕はその子を呼んで二人だけで話をしました。
「がまんできそうか?もしできないなら、すぐに先生はなんとかするけど?」
しばらく考えた子どもは
「まだ大丈夫です。もう少し自分でがんばってみます。」
と言いました。そこで、
「もしも、がまんできなくなったと思ったら、すぐに言っておいで。先生が動くから。」
と言いました。
 その後、僕はそのこと周りの動きをじいっと観察していました。そしたら、あるとき彼がやってきてこういったのです。
「先生、もうがまんできなくなりました。」
 僕は
「すぐに手を打つ。でもな、ここが大事なとこだけど、先生が手を出した後、仲間から
『お前先生にチクったやろ。』
というようなことを言われたら、すぐに先生に言いにおいで。叩き潰すから。」
と言いました。そして関係者を呼んで、じっくりと話をしました。
 それ以後、いじめはなくなりました。
 慎重かつていねいな対応の必要なのが「いじめ案件」です。

 教師に相談するのは当然ですが、事実をもとに話しましょう。それを受けて何もしない教師であれば、管理職に言いましょう。一度動き出したら、いじめがなくなるまで手を休めてはいけません。いじめに対しては、親は必死で取り組まないといけないのです。
 管理職が動かなければ、教育委員会にお願いします。
 それでも動きがなければ、
「ネットにこの事実を公開します。」
と、伝えましょう。我が子を護るためなら、なんだってやるという姿勢を見せることが大切です。
 恥ずかしい、世間体、格好悪い、そんなことを言っていたら、我が子は護れません。
 学校なんて、安全安心して行けなくなればいかなくてもいいのですから。
 いじめ案件は死に直結する事案です。なりふりかまわずにやりましょう。我が子の命以上のものは何もないのですから。

親力 21 過干渉

Posted By on 2022年3月1日

 僕が中学に入った時のことです。僕の母親は、うちに連れてきた友達に、何やら難しい問題のようなものを出して困らせました。そして、その友達の帰った後に
「あんな頭の悪い子どもとはつきあったらいけない。」
と言ったのです。
 僕は怒りましたね。
 次の日、その友達は学校でみんなに
「多賀のお母さん、めっちゃうっとおしいで。」
と言ったものです。
 それ以後、僕が友達を家に連れてくることはなかったのです。
 友達をテストして、勝手に評価して、我が子の交友関係を自分の考え通りにしようとすることは、僕が反発して別の道を選んだから良かったですが、親の言うとおりに従っていたら、とんでもない人間に育っていたと思うのです。(ちなみに、その友達は、大人になってから何度も飲み会で一緒になって、楽しくやっています。)
 過干渉は、子どもを歪めてしまうのです。

親力 ⑳ 過保護と過干渉

Posted By on 2022年2月28日

※ 過保護と過干渉
 僕は、今の時代、過保護はある程度ありだと思っています。
 登校園中の子どもたちの列にナイフで襲撃したり、トラックが突っ込んだりという事例が後を断ちません。
 教師や保育士によるマルトリートメント(虐待とは言い切れない、大人から子どもに対する避けたい関わりのことで、虐待、ネグレクト等に発展する場合もあります。)が頻発しています。
 子育てにはリスクも伴うので、全てに関して完全に護り切ることは不可能ですが、少し過保護気味なことは、いたしかたないかなと思うのです。我が子を護るために、少し過保護でもいいくらいの時代なのではないでしょうか。

 問題なのは、過保護よりも、過干渉だと思います。
 子どもと一緒に3者面談をすると、子どもに話させずにずっと親が話しているということもよくあります。子どもが自分の思いを自分の言葉で話す機会を奪ってしまっているのです。
 子どもの宿題に口出しして、完璧に仕上げて提出することを良しとする方もおられます。そんなことをすれば、教師側としては、間違ったところを指導できないではありませんか。(もっとも、親が口出しするべきだと考えている教師も、たまにいるのですが・・・。)

 友達を親が選ぼうとします。これは恐ろしいことです。そりゃあ、不良グループと付き合い始めたら、断固として反対するのは当然だと思いますが、
「あんな子どもと遊んではいけません。」
「もっといい子と遊びなさい。」
等と、子どもの付き合いに口出ししてくる親は、過干渉だと言わざるを得ないでしょう。

親力 ⑲ 

Posted By on 2022年2月27日

⑧ 保護力
 子どもを護るのは、親の勤めです。子どもを護るために全力を尽くすのは、当たり前のことでもあります。
 今、DV(児童虐待)で酷い目に合っている子どもたちがいます。心が痛みます。子どもにとって一番信頼して甘えるべき対象の親から虐待されるなんて、考えるだけでおぞましいものです。
 DVで親から離された子どもたちの暮らす施設で二度ほど講演したことがあります。施設長の話によると、そこに暮らす子どもたちはブラックホールみたいなもので、若手の職員の多くは子どもとの距離を近づけすぎてブラックホールに引き込まれてしまって落ち込み、心が病んで職場を去ってしまうそうです。
 子どもたちの闇は深いのです。保護されるべき立場の子どもが、その親から虐待されるということは、本当に厳しいことなのです。
 これらは、例外です。
 多くの親は、子どもを大切に護ろうとするのですが、そのやり方は様々です。
 幼い時と思春期になった時と同じ護り方をしていたら、具合悪いでしょう。幼い頃の子どもは、何もかもが不完全で未熟です。大人が保護しなければ、たちどころに生命の危機まで起こりかねません。
 一方、思春期にもなってきたら、子どもの体は大人に近づいてきます。心と体はまだまだアンバランスですが、親から離れようとし始めます。それが自然の流れです。そのときに、幼い頃のような保護の仕方をしていたら、どうなるでしょうか。反発してしまうならば、まだいいのですが、その保護の下に甘んじてしまうと、大人になり切れない人間ができてしまうことでしょう。

親力 ⑱ 同じ土俵に乗らない

Posted By on 2022年2月25日

※ 子どものわがままに対して、同じ土俵に乗らない
 先ほどの話とも関連しますが、よく街を歩いていたり、電車に乗ったりしていると見かける親子の姿があります。
 親が子供を叱っているのですが、感情的になってしまって、大声でわけのわからないことを言っています。子どもはとよく見ると、親に反発して反抗的な目で見たり、言い返したりしています。
 これって、親が子どもに愛情を持って接している態度でしょうか?
 とてもそうは思えません。
 子どもと同じ土俵に乗って、子どもとレベルの低い言い合いをしてしまっているだけです。
でも、そういう瞬間ってあるんですよね。自分でもだんだんとエスカレートしてきているのは分かっているんだけれども、自分のアンガーマネジメントができないときもあるし、振り上げた斧の落としどころがわからなくなっているときもあるでしょう。
「同じ土俵に乗らない。それはみっともないことである。格好悪いことである。」
と、自覚しましょう。そして、大人としての在り方を考えましょう。
 子どもは問題行動をとるときがあるし、わがままなことを言って親を困らせることもあります。そんなものを全て受け入れて肯定なんてできるはずがありません。だからこそ、大人としての言い方があるべきだし、対処の仕方があるのです。
 そして、その姿を子どもは見ています。親は、子どもの鑑なのです。そこから学ぶこともたくさんあるのです。
 子どもは言う通りには育ちません。後姿を見て育つのです。

親力⑰ 子どもの反抗的な態度にも、一時、がまんできる

Posted By on 2022年2月24日

※ 子どもの反抗的な態度にも、一時、がまんできる
 ドアをバタン!と閉める。
 「うるさいんじゃ!」と、暴言を吐く。
 「放っておいてくれ。」と怒鳴る。
 「おはよう」の返事もしない。
見ているだけでイライラしてくる子どもの態度です。
 これは思春期ではよく起こる状態で、子ども自身もそれが良くないことは分かっているのだけれども、自分でもどうにもできないこともあるのです。
 こんなときに、長たらしい説教などは聞こうという気も起らないし、手紙も逆効果です。

 僕が高校一年生の時でした。僕の反抗的な態度を見かねたのでしょう。ある時、僕の机の上に母からの手紙が置いてありました。分厚い手紙でした。おそらくその中には
「最近のあなたの様子を見ていると・・・」から始まって、人間としての態度の在り方とか、そういうことがびっしりと書いてあったことでしょう。母からの訓示であったろうと思われるのです。
 なぜ推定形で書いてあるのかと言うと、僕はその手紙を読まなかったからです。なんと、そのままゴミ箱に叩き込んでしまいました。
 こんなものは、読めません。大人になった今でも、
「あそこに何が書いてあったのか知りたい。」
という気持ちは全くありませんし、ごみ箱に叩き込んだこと自体を決して後悔してはいません。受け取れないものは受け取れないのです。

 思春期とはそういう時期です。
 子どもが非行に走っていると思うのならば、自分の命をかけてでも止めればいいのです。それだけの覚悟が必要なときもあります。しかし、そうではないのならば、子ども自身の判断にゆだねていくしかないのです。思春期に横向いていた子どもが大人になってもずっと横を向いているようなことは、ほとんどありません。
 ここは、がまんのしどころなのです。
 淡々と生活のリズムを守って、当たり前のことを続けましょう。いちいち子どものすることに苛立っていても、仕方ありません。そういう時期なのですから。

親力 ⑯ がまんしなければいけないこと

Posted By on 2022年2月23日

 ほかにも、がまんしなければならないことがあります。
 子どもが外で失敗したり挫折したりしたときのことです。
 挫折は、この世で準備できないことの一つです。挫折することを見越して手を打っておく等ということは、リスクマネージメントですよね。リスクマネージメントは、リスクを計算して前もって手をうっておくわけですから、挫折というものは起こりません。
 一生懸命頑張って、それでもダメだったり、予期せぬアクシデントに見舞われたりしたときに「挫折」と言うのです。
 いじめなどの精神的に追い込まれるものは、黙って見ている時間はありません。今どきの子どもたちは死に対するハードルが低いので、命に関わる事態になりかねませんから、早急に口を出して、一緒に解決策を考えていく必要があります。
 しかし、それ以外の挫折は、そっと黙ってみている時間が必要なのです。人は挫折から多くのことを学びます。挫折の全くない人間は脆かったり、他者の心情を思いやれなかったりする人間になりかねないのです。
 さすがに、挫折を楽しむことはできないけれども、挫折を乗り越えることはできます。そのためには、少し時間が必要です。それを黙ってみていて、癒しが必要だと思ったら、寄り添ってあげればいいのです。
 僕はたくさん挫折を経験してきました。二年間も浪人して、浪人の苦しさも味わいました。高校の友人のところへ行ったときに
「俺の人生は今、灰色や。」
と、自嘲気味に語ったら、その友人は
「多賀、灰色も人生なんやで。バラ色だけが人生やない。」
と言いました。今でも心に刻んでいる言葉です。
 人生は灰色もあるから、バラ色が輝くのです。人生を彩るさまざまな色が、自分の人生を豊かにしてくれるのです。
 採用試験も二回落ちました。大手塾の二つの面接も落ちて、大学院の試験も落ちました。三月の終わりの時点で、僕はどこも行くところがなかったのです。それが、三月三十一日に大学から電話がかかってきて、
「付属小学校へ行かないか?」
と言う話でした。そこから、僕の教師人生がスタートしたのです。
 いろんなことに挫折して悲哀を味わったからこそ、僕は若手の悩みにもよりそうことができるのだと思っています。
 人生に無駄はありません。挫折という経験も、全て自分の力に変えられるのです。
 目の前で挫折している我が子を見ると、すぐに口を出したくなりますが、その子の人生を豊かにしている時間だと考えて、がまんして黙って見ていることは、大切な事だと思分けませんか?

親力 ⑮ 忍耐力

Posted By on 2022年2月22日

⑦ 忍耐力
 子育てには耐えなければならないときがいくつもあります。それができなくて、子どもを叱責しすぎたり、時には体罰までおこなってしまったりして、子どもとの関係を壊してしまいます。
 
※ 子どもの状態に口を出さずに待てる
 一日は24時間しかありません。多くの人は、時間に追われています。親がよく口にするのは
「いつまでもだらだらして宿題を始めようとしません。」
というような言葉です。
 もう寝なくてはならない時間を過ぎている。寝不足になったら明日が心配だ。何よりも今までだらだらしていたのが気に入らない・・・。様々なことが頭に浮かび上がってきます。
 その結果
「もう、いいかげんにしなさい。今、何時だと思っているの!」
という叱責になってしまうのです。
 これはもともと、自分の生活を自分で律していくという習慣を身に着けられなかったことによるものが大きいのです。つまり、そういうふうにだらだらする子どもに育ててしまった自分の責任でもあるのです。
 だいたい、宿題って、なんのためにやるのでしょうか?
 やらされる宿題なんて、ほとんどその子の力にはなり得ませんよ。叱られて泣きながらやった宿題で実力がつくなんてことがあるとは思えません。
 宿題は学校の先生との間で行われているものです。そもそも親が口出しすることではありません。していかなくて先生に叱られたら、それでいいんです。(となみに、僕は宿題をしてこないことを叱るのは教師していた後半、ほとんどなくなっていました)
 時間が来たら寝ることを徹底すればいいんです。そこまでに宿題をしてようがしていまいが、親の知ったことではないと割り切ってはどうでしょうか。