Posted By taga on 2024年1月12日
阪神大震災の時、お風呂が人々の癒しになることが、よく分かりました。
学校のすぐ近くのマンションに住んでいた友達の四年生の女の子をしばらく家であずかりました。
マンションはぶっ壊れて、その子は眼鏡をなくし、腕の骨を折っていました。避難所に友人家族をたずねたときに、
「こんな所に子どもを置いていたらいかん。うちであずかる」
と 言って連れ帰りました。
1週間もお風呂に入っていなかったので、医者や眼鏡屋に連れていく前に、どうしてもお風呂にいれてやりたかったのですが、
ガスがまだ開通していなくて、うちのお風呂が使えませんでした。
そこで、近くに住んでいて、プロパンガスを使っていた友達に、子どもたちだけでもと、お風呂を頼みました。
震災後、1週間たって、初めてその子はお風呂に入ったんです。
そのとき、本当に心から癒された表情をしました。
両親とも離れ、震災のショックをひきずっていました。
家内が毎晩抱っこして寝ていましたが、余震の度に、ぎゅっとしがみついていたそうです。
そんな精神状態でも、お風呂にはいったら、とてもいい顔になったんです。
お風呂がヒーリングになるのです。
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Posted By taga on 2024年1月10日
音楽の力というものも、ヒーリングアイテムです。
音楽を聴いているだけで、心が癒されるという方は多いと思いますよ。
人はみんな、心の「琴線」というものがあります。
琴の糸と書くのですが、心の中に琴の糸をみんなが持っていて、それが外からの刺激を受けてかき鳴らされるんです。
心地よい音楽を聴くということは、琴線を静かに奏でてもらっているんですね。
そして、言葉の力。言葉には力があるということを、さまざまな所で言っていますが、ヒーリングにも言葉の力が大いに生きてきます。
「いいんだよ」という言葉。夜回り先生の水谷修さんが、よく追い詰められた子どもにおっしゃる言葉です。
「失敗してもいいんだよ」
「友達と離れてもいいんだよ。」
「やり直せばいいんだよ。」
なんとでも使える便利な言葉です。
鎌田實さんは、よく「がんばらない」という言葉を使います。
これも心を癒してくれる言葉です。
一生懸命にがんばっている人に「がんばれ」という言葉は、つらい言葉になります。
がんばりすぎている子どもに、
「がんばらなくていい」
と伝えてあげましょうよ。
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Posted By taga on 2024年1月6日
癒される、ヒーリングアイテムを紹介しましょう。
まずは、「おじいちゃん、おばあちゃん的な力」です。
これは、おじいちゃんおばあちゃんである必要はありません。
おじいちゃん、おばあちゃんのような、子どもに直接干渉せずに、少し離れた所から黙って見まもってくれるという存在が、ヒーリングになります。
神戸児童殺傷事件を起こした少年の大きなきっかけが、祖母を亡くしたことだったそうですが、
それほど、祖父母のような愛情が大切だということです。
次に、「ペットの力」です。
娘が心の調子を崩して、1年以上も家にこもっていたときに、いつもそばにいて癒してくれたのが、イヌでした。
ペットが心の癒しになるということは、確かにあります。
ペットは世話をし続けなければいけない存在だからです。成長して就職したり、誰かと結婚したりして家を出ていくということはありません。
第一、いつまでも幼稚園の年少さんのような心のままです。
だから、癒されるんです。
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Posted By taga on 2024年1月5日
これまでに話した、愛情が過ぎることとは逆に、愛情不足も問題です。
子育ては難しい。愛情は過ぎても足りなくても問題なのです。
愛情が不足した子どもは、どうなると思いますか?
いつもいつも不安になります。おどおどしています。
目がね、迷子の小犬みたいになるんですよ。
愛情が足りないから、いろいろなことが起こります。
まずは、あまえたり、わがまま言ったりします。
そして、問題行動をとるようになります。
大人の気を引くために、さまざまな問題行動を繰り返します。
してはいけないと叱れば叱るほど、相手にしてもらえるので、問題行動を繰り返します。
親からの愛情を完全にあきらめた子どもは、無気力になります。
一度動かなくなったかたくなな心は、動かすことがとても難しくなります。
愛情が足りなくなるということは、子どもを追い詰めていくことです。
愛情は人間にとって、絶対に必要な栄養分なんです。
十分に愛情を受けて、その実感を背負って、社会に羽ばたいていくんです。
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Posted By taga on 2024年1月2日
我が子を大事に考えて干渉しすぎ、逆に護れなくなるのです。
例えば、世の中の常識やルールを超えて子どものことを主張すると、だいたい裏目に出ますね。
運動会の徒競走で、ゴールから離れたところにいたお母さんが、
「ビデオでは、うちの子が勝っています。」
と、ビデオ片手に言ってこられたことがあります。
ゴールラインに沿って立った先生たちが、判定しているんですよ。
斜めの遠くから撮影したビデオとは、違って見えるんです。それでも、納得されませんでした。
そういう行為は、我が子に何をもたらすのでしょうか?
負けたら負けたで、そのことをきちんと受け止めるように、我が子を育てるべきでしょう。
「いさぎよさ」を教えずに、「ごり押し」を教えてしまうのです。
こういうお母さんは、家でも
「本当はあなたが勝っているのに、先生は何を見ているんだろう」
というようなことを言ってしまいます。そんなことをしていて、子どもが育つわけがありません。
先生方からも、否定的に見られます。
その子が問題を起こしたときに、「ああいうおうちの子どもだからなあ」と、いうふうに捉えられてしまいます。
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Posted By taga on 2024年1月2日
子どもにかける愛情も、心配も、今、みなさんがしていることの半分以下で充分だと思います。
戦前の日本のお母さんの仕事を考えてみましょう。
子どもは3人以上がざらにいて、ほとんどのご家庭がおじいちゃんおばあちゃんと同居でした。
どこもが大人数の大家族でしたから、家事は大変でした。食事の支度も後片付けも、時間がかかりました。
洗濯にも時間がかかりました。今は、洗濯物を放り込んで、スイッチをおせば、終了のブザーが鳴るまでは、お母さんは手が空きます。
食器洗い機まで、ありますね。
冷蔵庫が大きくなって、買い物を毎日しなければならないという労力が減りました。
今の家事労働は、昔に比べたら、10分の1以下と言っても過言ではないでしょう。
その余った労力と時間を全て使って子育てなんてしたら、こどもにとっては、迷惑限りのことになります。
ご自分のパワーで、子どもたちを叩き潰すことのないように。
半分以下の力で子育てをしましょう。
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Posted By taga on 2023年12月30日
子どもを愛しすぎると、ろくなことはありません。
肥料や水をやりすぎてしまうと、植物は枯れてしまいます。
水のやりすぎで腐るのは、植物の根っこなのです。
人間の場合は、愛情の掛け過ぎで壊れるのは、子どもの心です。
マザコンは、親の愛しすぎから生まれます。麗しき母子一体感によって、子どもの心は成長できなくなります。
ママがいつでも自分を助けてくれるとなったら、いつまでも、子どもはママを頼るようになります。
ママさえいれば、人生は大丈夫だ、になってしまいます。
誰が、そんな男と結婚したいですか?
たとえ結婚できても、すぐに破綻してしまうでしょう。
だって、ママよりも自分を大事にしてくれる奥さんなんて、ありえないですからね。
それでは、いつから子どもを離していけば良いのでしょうか?
それぞれの年齢段階で、少しずつ、ケースバイケースで離していくべきことがあります。
僕の経験から言えば、子どもを愛しすぎる母親は、父親との関係があまりよくないようです。
父親とのことに時間と心をかけない分、子どもに力がかかってしまうんですね。
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Posted By taga on 2023年12月28日
学校に毎日髪の毛がぼさぼさのまま来ている子どもがいました。
ぼさぼさの髪は、きたないイメージを与えて、いじめられる要素にもなりかねないのです。
「子どものことは大事に思っているんですが、忙しくて、髪の毛をブラッシングしてやる時間がとれないんです。」
という言葉は、おかしい。
愛しているなら、どんなに忙しくても、我が子の髪の毛ぐらいは整えてあげるべきなのです。
それのできない親に、子どもを愛していると言う資格はありません。
こどもを 愛しているというのならば、そのことを形にして子どもに伝えましょう。
物をプレゼントすることではありませんよ。
愛情を物で表現すると、世の中のことは、全て物で解決するのだというメッセージを子どもに与えかねません。
子どもに「愛しているよ」とか「大好きだよ」という言葉をかけましょう。
かけ続けるのです。
日本ではこのような直接的な表現は気恥ずかしくて、なかなか定着していないのですが、
今は、そういう愛情言葉を、直接子どもにかけていく時代だと思います。
そして、小さい頃は、ぎゅっと抱きしめてあげましょう。ぬくもりで愛情を伝えるのです。
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Posted By taga on 2023年12月26日
昔、「ある愛の歌」という映画がありました。
日本でも大ヒットした映画で、映画館で号泣する人が続出しました。
その映画のラストシーンで、ライアンオニールが、病気で亡くなった彼女を前にして父親が
「結婚を認めなくて悪かった。」
と謝った時に、言った言葉が
「Love is not to say sorry」
という言葉なんです。
翻訳では「愛とは列して後悔しないこと」という言葉になっていました。
でも、違うんですよ、意味が。
これは、「愛していたら、ごめんなさいとは言わないものだ。」という意味なんです。
息子は父親に、
「あなたは今謝るけど、自分を愛していたら謝るなんてことは決してない。つまり、あなたの愛は本当の愛ではなかったんだ。」
と決別の言葉を言っていたんです。
僕が言いたいのは、子どもを愛しているというならば、今、愛しているということを、ちゃんと目に見える形で示すべきだということなんです。
エーリッヒ・フロムは、名著「愛するということ」の中で「愛は目に見える」と言っています。
「この子を愛しているんです。」
と言いながら、忙しいから子どものことを放っておかざるを得ないのならば、子どもは愛されているとは思いません。
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Posted By taga on 2023年12月25日
「子どもを変える魔法の言葉」みたいなタイトルの本って、たくさん出ていますよね。
言葉一つだけで、子どもが変わったら、誰も苦労はしませんよ。
そうはいうものの、確かに、子どもの心にストンと入ってしまうような不思議な言葉があるんです。
たった一言で、子どもの人生に大きな影響を与える言葉もあります。
日本は言霊の国です。昔から、言葉に魂や目に見えない力、霊力があると信じられてきました。
例えば、受験生のおうちで、朝、お父さんが廊下で滑って、
「ああ、すべったあー」
なんて言ったときに、
「縁起の悪いこと言わないで。ほんとに受験で滑ったら、どうするの?」」
なんて家族に叱られたりしますよね。
ウェディングケーキには、「入刀」と言います。ケーキを切るという言葉はけっして使いません。
縁が切れるにつながるからなんですね。
日本では、昔から、言葉には不思議な力があると信じられてきたんです。
どんなに今、問題行動を起こしていても、「あなたは大丈夫。」と言い続けていれば、本当に大丈夫に育つんです。
言葉のマジックを有効に使いましょう。
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