親力 ④

Posted By on 2022年2月9日

■ 厳格さということ
 厳格さというと、昔の「頑固おやじ」を思い浮かべるかもしれません。「巨人の星」というマンガがありましたが、そこに登場する星一徹という父親は、本物の頑固おやじで、ちゃぶ台をひっくり返すという昔はホントによくあった姿を描いていました。
 今は、DⅤでもない限り、そういう親父は減りましたね。逆にお父さんが優しくなって、「隣のトトロ」に出てくるお父さんのような、優しい父親が増えました。
 優しい父親はいいんですけど、優しすぎる父親が問題なのです。
 優しすぎる父親は、子どもにとって癒しにはなるけれども、厳格な厳しさを感じる存在ではありません。
 暴力的であったり、威圧的であったりする必要は全くありませんが、「厳しさ」というものは、やはり教育には必要なものだと思うのです。
 子どもは悪いことをします。問題行動を起こすものなのです。
「うちの子は全く問題なく育ってきました。」
と自慢げに話すお母さんの言葉を聞いていると、
「えっ? それって逆に心配なんですけど・・・。」
と言いたくなってしまいます。
 子どもは問題行動を起こして、そこを厳しく指摘されて、それを受けて考えて、育っていくものなのです。
 問題行動はきちんと指摘して考えさせなければなりません。ダメなものはダメだと言うこと。それが「厳しさ」なのです。

 すべてを受け入れて、
「いいんだよ。」
と認めてしまうって、教育放棄になりませんか?
 話を聞いてあげることはとても大切な事ではありますが、全てを認めてはいけません。子どもは未熟だし、社会に対するメタ認知が圧倒的に弱いのですからね。
 そして、ダメだと言ったら、絶対にダメという強い意志を示すことが大切です。その代わり、ダメだという自分自身に責任を負わないといけませんよ。

 別に怖い顔をして「ダメだ」という必要はありません。笑顔でもいいんですよ。にこにこ笑っていても、うちの親は絶対に譲らないよなあと子どもたちに思わせることはできます。

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