自信になるものさえ見つけたら・・・

Posted By on 2011年10月28日

  まことしやかなウソ 2

 自信になるものさえ見つけたら、子どもは良くなる。

 これ自体はウソではない。

 何か自信になるものを見つけたら、確かに人は変わる。努力もするようになるし、他の生活にもはりが出てくる。

 

 問題は、全ての人間が「自信になるもの」を持てるのか、ということである。

 

 教師はよく、

「何か打ちこめるものを見つけなさい。」

とか、

「何か自信になるものが見つかれば・・・。」

とかいうことを言う。

 

 ところが、そんなに簡単に「打ち込めるもの」や「自信になるもの」は、見つからない。

 

 学校教育のポイントの一つは、

 目標がよく分からないなりに、「そのとき」のために準備させることにある。

 特に小学校はそうだ。

 

 山の頂上が見えたら、だれでも、もうひとがんばりと力が入る。

 じゃあ、頂上が見えないときは、歩みを止めても良いのだろうか。

 

 僕が子どもたちに言う学校のめあては、はっきりしている。

「りっぱな人間になろう。」

ということだ。

 

「偉い人間」ではない。

学歴や金持ちや地位のことを「りっぱ」と呼んでいるのではない。

 地位のある人間でも、さもしい、くだらない人間はいる。

 

心根のりっぱな人間。

立ち居振る舞いのりっぱな人間。

そういう「りっぱさ」のモデルを教え、

それを目標にさせる。

 

自分がそうじゃないくせに、と言われると身も蓋もないのだが・・・。

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