教室の「あの子」 ②

Posted By on 2016年9月25日

「知らないことが意地悪になる」理論
 白い杖をついて歩いている方がぶつかってきたとき、
「バカ野郎!どこ向いてあるいているんだ。」
と、怒鳴る人はいない。
どちらかというと、気づかなかった自分を恥じる。

 片側の耳が聞こえないという障碍を持った子どもがいた。
 その子を聞こえない方向から呼んでも呼んでも返事をしないので、
「ちゃんと人の話は聞きなさい、」
と、叱った先生がいた。
しかし、叱られた子どもの方は、聞こえていないのだから、
なんで叱られたのかが、全くわからなかった、ということがあった。
ぱっと見て目に見えない障碍は、とらえにくく、
意地悪になってしまうことの端的な例である。

教室の「あの子」も
障碍が分かりにくい。
だから、いじめやいじわるの対象になりやすいのだと思う。
「ちがい」がわかりにくいからだ。

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