学校と一緒に安心して子どもを育てる本
Posted By taga on 2016年3月25日
http://www.shogakukan.co.jp/books/09840169
小学館のホームページ。
アマゾンなどのネットよりも書店で売れているというのは、
なんだかうれしい。
本屋さんで手にとって買って下さるというのは、
本質だよね、書籍の。
そういう人たちがいらっしゃると思うだけで
うれしく楽しいものである。
「あとがき」から
子育てで不安を感じるおうちの方は、とても多いです。この本は、そういうみなさんに、子どもを学校に行かせるとき、少しでも安心して頂くための本です。
学校や先生にできることとできないことをはっきりさせて、その上で、家庭でもできることを具体的にまとめたつもりです。
情報の飛び交う時代です。ネットや本に示されていることの、本当に何が正しいのかが分からないようになっています。事実と突き合わせながら考えていかなければならないのですが、保護者のみなさんには、そんな余裕はありません。
そして、みなさん、子育ての経験がないのです。子育ては子どもができてからしか体験できません。兄弟がいたら、少しは二人目からは経験者ですが、兄弟そのものが第2章で語ったように全く違うものなのですから、全く同じようにはできません。
マスコミで流される事件への学校の対応の仕方を見ていると、不安が増します。
「うちの子の通う学校は、どうなんだろうか? 」と。
先輩ママたちの話を聞いていると、なかなか「すばらしい先生がたくさんいる」とは思えません。
ある程度満足している方々は、声高に語らないものです。気に入らない方の声が、どうしても大きく聞こえてきてしまうのです。それも、正しいとは限らないということです。
先生に過剰な期待はしてはいけませんが、お願いして一緒に手伝ってもらえることなら、山ほどあります。先生たちもそういうことを、本当は求めているのです。そのための手立てをいくつか示せたのではないかと思っています。
この本を書き始めてしばらくしたとき、小学館で編集に携わってくださっている福原さんに、原稿の一部を送って読んでもらいました。すると、ぼくの書きぶりに対して、どこか保護者が責任を感じたりプレッシャーを受けたりするところがあるとの指摘をくださいました。これは福原さん自身が子育てをしているからこその言葉でした。
「なるほど。そうか、この本はおうちの方々を励ます本だったね。」
そこで改めて、ぼくの中で執筆のコンセプトがはっきりとしました。おうちの方の不安を少しでも解消したい、学校への不信がちょっとでも弱まるように・・・、そう思って筆が進みました。「親塾」でずっと語ってきたこと、日ごろから考えていることをそのまま書くだけでした。240ページが、実質1か月半で書けました。それぐらい強い思いと勢いで書けたということです。
この本は福原さんの編集者であり子育てママである思いと、教師と保護者の両側に足を置くぼくの思いとが融合して生まれたものです。この本を読んで、子育ての不安が少しでもなくなってくだされば、それが本望です。
子を思うゆえに、我あり
2016年 冬
多賀 一郎
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