昨日の続きー親塾18
Posted By taga on 2013年2月17日
④ 書くことは、心を開くことだ
文章を書くということは、人に見せるということが前提なのですから、
自己開示することだということです。
他人に、先生に、クラスの仲間に、自分を開いていくということなのです。
今、自己開示できない人間が増えています。
人との距離を近づけることに恐怖感を持ち、
安心して周りの者に心を開けないで、自分の世界だけにこもろうとする、
そんな人たちが増えています。
これには、教育者は危機感を持たなければいけないと思っています。
書くということは、他人に対して、心の中を開示するということです。
書かせることで、そういう、内にこもろうとする子どもたちへの、
一つの手だてになると思いませんか。
さらに、吐き出すという大きな要素もあるんですよ。
心の中のマイナスの感情はためないようにした方がいいでしょう。
心の中に毒をためると、体がおかしくなったり、心が病んだりしがちになります。
デトックスって、心にも必要なんですよ。
⑤ 書いたもので、仲間を理解できる
これは、二次的な書くことの意味ですが、
教師が子どもの書いたものを文集にして配ったり、
みんなの前で読むということによって、友だちの思いとかを理解できるんですね。
⑥ 書くことは、心の記録だ
阪神大震災の後、僕は、子どもたちにたくさん文章を書いてもらいました。
写真や数字も記録としては大切ですが、
そのとき震えながら感じたことと言うのは、書き残さなければ、心の記録として残りません。
写真や数字では、決して心の記録は残せないのです。
震災後の数か月の記録を一冊の冊子にまとめて配ったのですが、
十年以上たって、おうちの方々にお目にかかった時に、
「先生、あの文集は宝物にして、お嫁入りに持っていかせます」
と、何人もの方に言っていただきました。
一年生の時のお子さんの日記を全部おいていたら、
そのとき、わが子がどんなことを考えていたのか、
心の記録として残っているのですよ。
Comments