だいじょうぶだよ、ゾウさん

Posted By on 2011年7月7日

2冊の絵本を読んだ。

 一冊は「あしなが」 (あきやまただし)
 この話は、僕が作った去年の劇の元ネタになったお話。かっこよいけど他の野良犬たちから誤解を受けている、あしながという犬が、本当はやさしい犬だったという話だ。書いてしまえば、それだけの話だが、なかなかストーリイの展開が子どもにわかりやすくて、心にしみていくようである。
 
 こういう本は、読むだけでいい。
 読むだけで、子どもたちに教えてくれるものがある。

「人をみかけやうわさだけで判断してはいけない。」なんて、かなり難しいテーマである。低学年には、まず伝わらないものだが、この絵本を読むだけで、十分に心に何かを入れてくれるだろう。

 もう一冊は、「だいじょうぶだよ、ゾウさん」 (ローレンス ブルギニョン, ヴァレリー ダール)

 この話は、年老いたゾウと若いネズミの話。ゾウはしだいに年老いて、ネズミとの生活が苦しくなってくる。でも、ネズミはゾウと別れたくない。
 しかし、ネズミが成長してきたとき、ゾウと別れなければならないことを理解し、そのための手助けをする。それが「だいじょうぶだよ、ゾウさん」という言葉なのである。

 読み終わったら、子どもたちは
「なんだかかなしいお話だね。」
「ネズミも一緒にいっちゃえばいいのに。」
と言い出す。

 ちょっと難しすぎたかな。そこで、命の話を少し付け加えて意味づけしたが、本来はこういうことはするべきではない。

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