親力 35 叱っても愛しているんだと伝える

Posted By on 2022年3月15日

 三年生まで全く叱られることのなかった子どもがいました。背が高くて賢いので、周りの子どもたちからはお姉さん的な位置づけをされている子でした。先生たちも、一度も叱ったことがありませんでした。弟は幼稚園のときから問題行動が多くて、お母さんはしょっちゅう謝りに学校へ来ていました。
 僕はその子をちょっとしたことで叱りました。ずるいことをしたのです。僕はそれを見逃しませんでした。
 生まれて初めて大人に叱られたのでしょう。パニックに近い状態になりました。おうちに連絡を入れて、叱ったこととその後の状態を話しました。
「そのまま放課後残しておいてください。私がまいります。」
とおっしゃったので、放課後に三者面談をしました。
 最初に僕が言ったのは、
「Мちゃん、お母さんは、あなたのことでも学校に飛んでくるってことが、分かったんじゃないのかな?」
ということでした。彼女はそれを聞いて、にっこりと笑ったのです。
 それからは、ちょくちょく悪いことをして、僕に叱られるようになりました。叱られても、僕や親との関係は悪くならないんだと分かったのでしょう。のびのびとやんちゃをするようになっていったのです。

 フォローは、叱ってもあなたへの愛情は何も変わりませんよということを伝えることなのです。

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