力をもらった
Posted By taga on 2015年8月4日
中学から単身でイギリスへ留学していた教え子と出会う。
母親の心配を押し切って、渡航。
体の小さな子だったが、
驚くほど精悍になっていた。
ラグビーで鍛えているという。
相変わらず、大きな方ではないから、
本場イギリスで大男たちと張り合っているのは凄い。
いかにウイングとはいえ、
ラグビーは、がたいが関係する。
たくさん話をした。
45歳も下の人間だとは思えないような会話。
短期間に成長していく若者の姿がまぶしい。
「負けないぞ、僕も」
彼のことでは、3年生のときの遠泳への挑戦を思い出す。
ほとんど溺れているんじゃないかというような泳ぎ方で、
アップアップしながら、長い時間かけて泳いだ。
何度も辞めさせようと思ったが、
何か伝わってくるものがあって、止めなかった。
3キロを完泳するものも続出。
1キロ泳げば体育点がもらえる。
その中であきらめずに、500メートルを泳いだ。
何も到達していないし、
体育点も一点ももらえない。
でも、僕の遠泳の経験の中で、
これほど心に残っている泳ぎはない。
今でも思い出すと、胸が熱くなる。
大切なことは結果ではなくて過程だ
ということがよく言われる。
でも、そう言いながら、人は結果を見て物を言う。
彼こそが、過程の大切さを僕に教えてくれた体現者なのだ。
彼はそれほど思っていないと思うが
二人で話した3時間は、僕に力をくれた。
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