リドル・ストーリイ

Posted By on 2015年1月25日

米沢穂信の「追想五断章」を一気に読む。
これは、リドル・ストーリイが複雑に絡み合っていくというプロットの小説。
リドル・ストーリイとは、最後の結末を読者に委ねるという手法である。
推理小説では、東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」等はその一つなのかも知れないが、
犯人への謎解きを楽しむ読者にとっては、
犯人が分からないままというのは、
なんとも消化しきれないものだ。
いらいらが募る。

しかし、この小説は、推理小説にリドル・ストーリイを組み込んではいるが、
そういうもどかしさはない。
パズルのピースを組み替えていき、
最後にひっくり返してぴたりと収まるという感じだ。
さまざまな楽しみ方のできる小説ではないだろうか

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