2学期のリスタートに向けて
Posted By taga on 2011年8月26日
「二人会」の内容で、今から考えてほしいことを書く。
やはり、敬体そのままで書く。
二学期のリスタートで気を付けることは、振り返りです。資料①として、振り返りの表を付けています。参考にしてください。今が一番いいですよ。少し冷静に振りかえれますからね。
まず、一学期に立てていたいろいろな学級のめあてというものができたかどうか。また、自分がこうしたいと思っていたことができたでしょうか。たいていの人は完璧にできたとは思いません。思っている人がいたら、それは、ただの思い上がりか、教育を深く知らない人でしょうね。
できなかったことが、いくつか出てきます。それを子どもの実態に合わせて考え直します。
例えば、僕のクラスだと、つぎの四つのめあてを持って新学期に臨みました。
一からの学級作り・授業づくり・・・笑顔のあるクラス
ここにいることが幸せであるという教室づくり
学習と生活の基礎・基本の確認
そうじと整理整頓をしっかりとする子どもに育てる。
やっぱり「聞く」クラスへ。そのために、徹底的に「聞く」ことに力を入れる。
その四つですが、一つ目の「笑顔のあるクラス」はある程度できていたが、トラブルが絶えず、まだ、ここにいると幸せだなと思えるまでには至っていません。二つ目以降も、半分も達成できなかったと思っています。過去に受け持った二年生の中で一番できていないというのが、正直な実感です。
みなさんも僕の反省を聞きながら、自分はどうだろうかと振り返られるといい。
できなかった理由は、いくつかあります。子どもたちの中に学習生活習慣の基礎基本ができていなかったこと。それを僕は始めから自分で「このくらいはできて当たり前だ」と、過去の経験をふまえて子どもたちに要求した。当然、そのギャップにより、不協和音が生じますね。この子たちに合ったレベルのことを求めていくべきだったんですね。
それから、基本の「聞く」というのが全くできていなかったというのが、大誤算でした。これまで担任した二年生は、四回とも全て一年生からの持ち上がりのクラスでした。僕はそのペースで授業をしていた。聞く指導というものに、ここ数年力を入れてきていますが、なかなかその指導が行き渡らなかったのです。
これも、僕の先入観がおかした失敗だということです。
そこで僕が今思っているのは、到達レベルを少し下げて、子どもたちがちょっとがんばったら届くレベルに変える必要があるということです。幸い、お話や絵本を聞くということはできているので、その力ももっと活用する計画を立てるつもりです。
教育とは、子どもにも、教師にも、保護者にもそれぞれ責任はあるものなのです。そこを冷静に判断して、冷静って言うのは、自虐的に自分が悪いんだなんてばっかり言ってたら、前には進みにくいということです。逆に、子どものせいにばかりしていたら、やっぱり前には進めません。
子どもの欠けているところやできているところを見つめ直し、自分のできることをもう一度考えるんです。後で、もっと具体的な例でお話しします。
二学期は、行事の多い学期です。今の内に、どんな行事があって、それを通して自分の子どもたちに何を育てたいか、考えておくのです。
例えば、運動会。
自分のクラスの子どもたちは、運動会の練習を通して、仲間というものの大切さを学ばせたい、そう考えたら、種目もそういう共同作業のいるものが中心になるだろうし、ダンスの練習の仕方もグループ単位でさせるなどが考えられるでしょう。
他の行事も、全て、一度書き出して考えておきましょう。
そうするだけで、少し余裕が産まれますよ。
それから、抽出児というものを考えてください。
どの子も一人一人見るのは当たり前ですが、学級をつくっていくに当たって、ポイントとなる児童は、必ずいるものです。五人までに絞りましょう。それが限界だと思いますよ。
・ いじめや意地悪をおこなう子ども
・ 疎外されたり、いじめられたりする子ども
・ 問題行動で、周りに迷惑をかける子ども
・ 学習遅進児 学習障害を持った子ども
・ リーダーになりうる子ども
必ず、その子がクラスでどういう役割を持ち、どういう立場になっているかを考えてください。個人がクラスでどういう位置づけかを考えることは大切なことでしょう。
さらに、レジュメに書いていない大切なことがあります。教師と子どもとの関係はできてきているのかどうか、ということです。これは、一人一人について振り返るべきですね。一学期を通じて、一人一人の子どもとどんな会話をしたのか。どんな反応をしているのか。そうやって、一人一人を振り返ってみると、たくさんできていないことが分かります。
教師は聖徳太子ではありません。スーパーマンでもありません。
弱い1人の人間です。全部の子どもたちに何かができているなんてことはありません。偉い先生だって、みんなそうです。でも、「この子にはできていないなあ」と思うだけで、二学期のその子へのアプローチが変わっていくと思いませんか。
そして、もっと大事なのは、そうやって今ふり帰っていくと、会いたくなるんですよ、クラスの子どもたちに。すごく会いたくなってくるんです。その高まりを持って、二学期へ突入したいですね。
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