◆ きょうの一冊 【59】

Posted By on 2014年7月15日

「ちびくろさんぼ」

文 ヘレン・バンナーマン

絵 フランク・ドビアス

訳 光吉 夏弥

差別的な表現があるということで、一時、絶版になっていた本です。

読者にステレオタイプ的に黒人差別を伝えてしまうという理由でした。

だっこちゃんが消えたのと同じ理由です。

その間、「ちびくろさんぽ」など、ちょっと言葉を変えて出版されたりしていました。

こちらの方が、よほど、人間をバカにしています。

心をゼロにして、もう一度じっくり読んでみると、やっぱりおもしろい本です。

トラがくるくる回ってバターになってしまうなんて、ずうっと心に残る印象的なお話です。

この本を読んだ子どもたちが、黒人に対して偏見を持つことは、考えられません。

そうだとしたら、「アフリカのたいこ」のような話も、いけないことになってしまいます。

ところで、この本には、続き話が載っていることをご存じでしたか。

双子の弟たちが、悪いサルにさらわれるお話です。

僕は、子どもたちに旧版の絵本で読み聞かせをします。

 

 

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