きょうの一冊 【55】

Posted By on 2014年7月2日

「子ヤギのバルタザール」

ジョフロワ・ド・ベナール

訳 石津  ちひろ


むじゃきな子ヤギのバルタザールは、オオカミにつかまっても、

「助けてもらった。」


オオカミ同士の奪い合いも、

「なかよしだ。」


助けてくれたふとっちょの牛さんに

「あんまりこわいから、・・・。」

という調子です。


何も疑わないでオオカミにだまされるバルタザールだけれど、

なんだかはらはらするというよりも、

楽しくて仕方がない。

子どもたちの感覚って、そんなものなのかも知れませんね。

きちんと教わっていないことは、分からないのです。

子どもたちに、危険なことを「気をつけなさい。」と言うよりも、

何をどう気をつけないといけないのか、

なぜ気をつけないといけないのかを、

教えてあげないといけませんね。

最後のバルタザールの言葉がすべてを物語ります。

「わーい。パパ、これから どんなおはなしをしてくれるのかな。

すっごく たのしみ。」

 

 

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