◆ きょうの一冊 【46】

Posted By on 2014年6月1日

 

「おにたのぼうし」

文 あまん きみこ

絵 いわさき ちひろ

いわさきちひろさんの叙情的な絵は、独特のノスタルジイを大人に描かせます。

子どもたちは、こういう絵をどのようにとらえるのでしょうか。

僕個人としては、大好きな画家で、絵はがきをたくさん集めていたこともあります。

柔らかくてあたたかくてふんわりとした絵ですが、

子ども・平和・希望などについてのしっかりとした考えがちらりと感じられる所もあります。

そのちひろさんと同じく、

ふんわりとしながらもリアリズムを追究するあまんさんの作品とが、

ぴったりとつながったのが、この作品です。

 

節分の日。

たったひとりでお母さんを看病している女の子。

「何か食べたの」という母の問いに、

「知らない男の子が持ってきてくれた・・」

と、嘘をつきます。

それを聞いていた黒オニの子ども、おにたは、いいことを思いつくのです。

優しさの中に、人を先入観で見ることはどうかな?

と、さりげなく教えてくれるような素敵な絵本です

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