きょうの一冊 【35】

Posted By on 2014年4月20日

「つりばし ゆらゆら」

文 もりやま みやこ

絵 つちだ よしはる

前回、絵物語というよりも、文庫を紹介したので、

今回は、絵本から物語への橋渡しになる絵物語をお薦めします。

かわいいきつねの子が出てきて、動物たちと繰り広げるほのぼのとしたお話。

一節を紹介しますと、

「さんびきは、つりばしのきわにたって、ずっとむこうにめをやりました。

しょうめんにたけやぶがみえ、

そのうしろにぞうきばやし、

それからこだかいやまへとつづいていました。」

すごく難しい言葉と表現でしょう。

これが、すんなりと子どもたちに入っていくから不思議です。

ひとつひとつの言葉を解説する必要はありません。

ここまでのストーリイの流れの自然さとこぎつねのかわいさと挿絵とから、

なんとなく理解していくのです。それが本の読み方の基本なのです。

この本ならば、自分で読むことのできる子どももいるでしょう。

でも、決して無理に「読みなさい」と言わないでください。

読み聞かせでいいのですよ。

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