きょうの一冊 【25】

Posted By on 2014年3月2日

「ジオジオのかんむり」

文 岸田 衿子

絵 中谷 千代子


ジオジオは、百獣の王ライオンです。

 

動物たちが、みなおそれています。

でも、とても年をとりました。

目も、だんだんと見えなくなってきました。

強くて勇ましいものも、

 

年をとれば、寂しくなっていきます。

しかし、強い者には強い者なりに、

寂しさを簡単に表現できないような辛いところがあるのです。

そんなジオジオに、素直に接してくる小鳥の姿が、

ジオジオの癒しになっていきます。

冠が小鳥の巣になり、

ジオジオと小鳥の静かな温かい交流が始まります。

その交流の静けさが、読んでいるものの心も癒します。

優れた絵本は、子どもにも大切な「何か」を与えるし、

読んでいる大人にも人生の深さや温かさを伝えてくれます。

まず、じっくり読んでから、読み聞かせてあげて下さい。

中谷千代子さんの絵が、なかなかいいです。

 

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