① 熱中先生とびんびん先生

Posted By on 2013年9月5日

昨日の続き。

軽いことを書きたかったので・・・。

 

◆ 熱中先生とびんびん先生

「熱中時代」水谷豊

「先生はな・・・」という語り口調で、水谷豊が演じたのが、熱中先生でした。

この「熱中」は、青春シリーズの「熱血」とは少し趣の違うものでした。

子どもと一緒に悩み、困り、子どものためにだけ存在する教師、

子どもの中へぐいぐいと入りこんでしまうという「熱中」でした。

さわやかでパワーのある教師ではないけれども、子どもへの誠実さの感じられる教師でした。

「デモシカ教師」という言葉が流行するほど

、「教師にでもなろうか」

「教師しかなる仕事がない」

といったモチベーションで教師になった人がたくさんいました。

そういう程度のモチベーションで教師になっても、やっていけた時代なのです。

哀しいことに、そのままそういう教師が生き残り、現在、管理職になっているというところがあります。

「デモシカ教師」と全く違うところを歩むのが、「熱中先生」だったわけです。

多くの人々の共感を得たのは、

あまりにも子どもに対して適当な教師が目立ったことが、一因だろうと思います。

 

「教師びんびん物語」田原俊彦

同じ熱中先生でも、それから十年ぐらいして登場したのが、

子どもに対してただ愚直で、まっすぐにしか対応できない教師、

田原俊彦の演じた「びんびん教師」でした。

ここでは、子どもの抱えるさまざまな問題が、デフォルメはされていましたが、

赤裸々に描かれていました。

見ていて気恥ずかしくなるくらいに、

ただ真っ直ぐに子どものことをなんとかしようとする教師の姿に共感を持ちました。

それは、教育の問題がもはや一教師の努力だけでは、どうにもならないほど、

深刻になっていたことの表れかも知れません。

 

 

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