西宮の話 最後

Posted By on 2013年6月21日

■ ほんとは、もっと話したんだけど、

こんなことばっかり書いていても仕方ないので、

ここまでにする。

さらに、分析をしていきましょう。

そこにあるように、「はてな?」を書き込んでいきます。

たとえば、104ページの2行目で、僕は―線を引いています。

そして、「経験の有無」と、書き込んでいます。

風船にお花のたねをつけてとばした経験はあるのか?ということです。

「そんなものぐらい、あるでしょう」という程度の感覚でいると、

子どもたちの疑問やつまずきに対応できません。

もしも子どもたちが学校の100周年とかで花の種を飛ばしていたら、

全く考えなくても良いことです。

テレビでも見たことのない子どもがいたら、後の話がイメージできません。

そんなことを考えていくのです。

目の前の子ども達を考えながら読む、というのは、そういうことなんです。

次に、低学年では、音読ということが一番大切だから、

どこをどう音読していくかということを考えながら、見ていきます。

観点を変えて何度も読むのです。

それが教材分析です。

たとえば、P105の「花いっぱいになあれ。わあい。」と言うのは、

やはり情景を考えると、全員で「一斉に」読ませたい。・・・というふうに書き込みます。

それから、言葉の意味以外でも読んでいて疑問に思うことは、

書き込んでいきます。

たとえば、106ページの「どうまちがえたのか」という表現がひっかかります。

なんでこんな表現をしているんだろう。

やっぱり語っている感じが強くなるからかなあ。と、書き込みます。

はてな?で言いますと、106ページの「小さなきつねの子」という表現。

小さくて子どもだから、本当に幼いところを強調しています。

ここをしっかりと読まないと、二年生くらいの感覚で読んでしまうのです。

「人間で言ったら、いくつぐらいかなあ」と聞くと、

人物設定の発問になりますね。

◆ それから、この文章では、おヒゲに関する表現がいくつか出てきます。

110ページの「おひげをひっぱってにこにこしました。」と、

114ページの「おひげをひねって言いました。」の2つ。

ここに―線を引いています。

そして、僕は、「動作化」とそこに書いています。

ここは、少し自慢するときの表現です。

ヒゲというものは、人の心情や態度を表すのによく使われます。

ここで、ヒゲと関連づけて、教えるんです。

そうしたら、これから先、「王様がヒゲをぴんとはって」というような表現が出てきたときにつながっていきます。

それが、言葉の指導なんですね。

ここは、動作化がいいでしょう。

それから、P110のL9とL10の間。P110 とP111の間ようなスペースはないが、

間がはっきりとあるところに印をつけています。

ここに時間的なスペースのあることに、気づかせて、

そこを想像する、そういう授業が必要だなと考えます。

そして、音読させて、そこで間をとるように指導します。

さらに、・「はあっ」とためいき   ・「くたんと」  ・「すっくり」というようなオノマトペは、動作化してみると書いています。

こんなふうにして、いろいろと書き込みしながら、

教材が自分のモノになっていくのです。

 

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