思春期 5 「名前をうばわれたなかまたち」
Posted By taga on 2011年8月11日
さて、思春期の子どもたちの実態の話をしましょう。
まずは、コンサマトリー。そこに、コンサマトリーの定義を書きました。
(引用なので、略)
一言で言うと、「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」状態なのです。ものごとの善し悪しを判断してから行動するのではありません。何も考えていないのです。
一人一人に対するときはそうでもないのですが、グループになると、おかしな行動になってしまうのです。
そのコンサマトリーの中で、傷ついていく子どもたちがいます。
▼ と言って、ここで絵本を読んだ。
「名前をうばわれたなかまたち」 タシエス 作
会場が一瞬静かになった。この本は、衝撃的だ。本のことを少し紹介しよう。
「僕には名前がない・・・」という言葉に、大勢の心ない「仲間」たちにいじめられている主人公の実体が表れている。
名前だけではなく、顔もリンゴで表される。
コンサマトリーの中で、人が傷ついても笑っている。みんなでからかって、その子を追い込んでも知らん顔。
日本だけでなく、世界中でこのようなことが起こっていることを表している。
そして、追いつめられた主人公は、ある日、階段を上ろうと決心する。階段を上がり、手すりをこえようと・・・。
僕がこの本をジュンク堂で見つけたときは、しばらく動けなかった。
高学年や中学の教材でも、使ってほしいと思う。
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