親塾№14のまとめとして

Posted By on 2012年12月4日

◆ ここで、兄弟、一人っ子の問題を少しまとめましょう。

ここまでに話したこともありますが、まとめとして、話します。

① 兄弟はライバルか

ライバルです。

特に同性の兄弟は、お互いにライバルになりやすいのです。

兄弟の年齢差が二歳から四歳までの場合、兄弟の特徴が特に強く出やすいそうです。

友達のような間柄になることもありますが、ど

うしてもライバル心が消えない場合が多くなるそうです。

 

② 一人っ子はわがままか

純粋な一人っ子の環境だと、わがままには育ちやすいでしょうね。

徳川家康は、いわゆる一人っ子らしくない性格です。

我儘さはなくて、我慢強い。

それは育った環境からくるのです。

家康は幼いころから、織田や今川に人質としてとられ、

命をいつとられるかわからないという厳しい境遇で、ひたすら耐え忍ぶ幼少期をおくったわけですから、

性格が変わるのは、当たり前ですね。

一人っ子は、確かに、ほかの兄弟がいないから、

感情を遠慮なく表に出すことに抵抗を感じないのですが、

逆に感情を押し殺したりすることもあるようです。

僕の経験から言うと、一人っ子だからわがままとは言えません。

友達との関係づくりで苦労するところはあります。

一人でも平気な子どもが多いとは、思いますね。

 

③ 仲がとてもよいことは、いいことなのか

いいことに決まっているじゃないですか。

でも、なんでも別の面があります。

兄弟の仲が親密すぎて、ほかの友人が入り込めないほどになると、よくないでしょうね。

親友以上の兄弟は、関係が強すぎて、他人が入れないために結婚が遠のくこともあります。

お互いを大切に思いながら、相手の人間関係も大事にできる兄弟は素晴らしいです。

 

最後の方に書いていますが、兄弟愛というのは、究極の愛だと言われます。

親子のように、依存関係はありません。

夫婦や恋人のようなつながりでもありません。

兄弟愛の根底にあるのは、「わたしたちは一つだ」という意識です。

この「一つだ」という意識は人間の一番もとにある感情なんですよ。

恋人も一つになろうとします。

友情もそうです。仲間という言葉で一つになろうとします。

兄弟は、根本的に、もともと一つなんですよね。

 

④ 長子は、一人っ子だったはず

年の離れた弟妹を持ったとき、その年齢までは、第一子だったわけです。

だから、下の子がいつ生まれたかということが、性格形成に大きな影響を与えますね。

 

⑤ 三人は、真ん中が浮きやすい

だんご三兄弟の詩を覚えていらっしゃいますか。

「弟思いの長男」「兄さん思いの三男」・・・「自分が一番 次男」

この通りです。

三兄弟、三姉妹は、何組か教えました。

ほぼ全部、真ん中の子は、ほかの兄弟とタイプがちがっていました。

外へ出ていくタイプでしたし、成績は上と下に比べて高くないが、

運動面では優れていた場合が多いです。

 

⑥ 第三子は、可能性が高い

末っ子は、いつまでたっても子ども扱いされやすいのです。

甘えたで憎めないキャラクターに育ちやすいです。

それは、生まれた時点で二人の先輩がいるのです。

どうしても「僕はだめだなあ」と思いやすいんですね。

親から見れは、三人目で余裕もあり、子育ても分かってきています。

だから、長男長女に比べて、ずっと自由にさせてしまいます。

末っ子は、のびのびと成長しやすいわけです。

こういう子どもは、自信が持てたときは、すごい力を発揮することになります。

末っ子には、どうやる気を出させるか、どう自信をつけさせるかが、大事になるでしょう。

 

⑦ 四人目からは、また繰り返し

この表を見てください。

四人兄弟以上って、めったにいませんが、四人目からは、長子の性格になりやすいんだそうです。

 

⑧ 二人姉妹は、ゆがみやすい

この話をすると、女性ファンを逃がしてしまうかもしれませんが、あえて、話しますね。

女性って、嫉妬深いと言われますね。ここにいらっしゃるみなさんは、そんなことはないと思いますが、

嫉妬が人をゆがめるんです。

 

⑨ スポーツの世界では弟が兄に勝つ

表を見てください。

すごいでしょう。

あくまで確率の問題ですが、

ここまで顕著だと、何か法則があると考えざるを得ないでしょう。

 

⑩ 年齢差で兄弟の特性の出方が変わる

十歳近く年が離れて下の子が生まれた場合は、

ほとんど一人っ子の性格になりやすいですね。

さきほども言いましたが、年齢差が近いと、双子のような関係になりやすいですし、

2―4歳というのが、もっとも兄弟の特性の現れやすい年の差です。

五歳以上離れると、上の子は余裕をもって対応できます。

でも、お遊び相手にもなりませんよね。

一年生と六年生では、「遊んであげる」という感覚にしかなりません。

 

◆ 子どもたちは、ある条件の下に生まれてきます。

長子だったり、末っ子だったり、中間子だったり。

全員、その立場で親の愛をほしいと必死になっていると思いましょう。

全てのモチベーションの元は、

親の愛なんですよ。

 

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