良寛さん

Posted By on 2016年10月25日

良寛というと、
竹の成長に合わせて床や庇を切ったことや
蚊に血を吸わせるのが自然だというような
常人にはないような慈しみあふれた話で有名だ。
お経を読まず、説法もしない自由人のお坊さん。
本来は歌人として有名だ。

晩年、
子供ほど年の離れた貞心尼と恋に落ち
二人で歌を詠み交わしている。
こちらの方も人間的だ。
これほど純粋に愛を語り合った詩は
類を見ない。

・・・はじめてあひ見奉りて
「君にかく相見ることのうれしさも
 まださめやらぬ夢かとぞ思ふ」貞心尼
御かえし
「夢の世にかつまどろみてゆめをまた
 語るもゆめもそれがまにまに」良寛 

田中和雄の『良寛さんのうた』精興社 より     

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