壮絶とは、こういうことを言う
Posted By taga on 2012年12月15日
久しぶりに頭が冴えてきたので
原稿書きを、かなり進めていた。
休憩に、ふと手にしたのが
購入してそのまま「積ん読」しておいた本。
「流れる星は生きている」
藤原てい著
新田次郎の奥さんで藤原雅彦のお母さん。
これは凄い。読み切ってしまった。
仕事が遅れた・・・。
終戦のときに朝鮮から引き上げる日本人の
すさまじい現実を描いたものである。
人間の醜さ、生き抜く強さが
そのまま描かれている。
それでも、どこか文学のかほりのするノンフィクションであるから、
読めてしまうのだろう。
死亡診断書に書かれた病名が
虐待餓死。
こんな言葉が存在するのだろうか。
なんという過酷さ。
「私は生きることがめんどうになってきた。
といって、死にたいとも思えない。」
精神が摩滅していくとは、こういうことなのだろう。
ノンフィクションだが、
これは文学だと思う。
Comments