新しい先生

Posted By on 2018年4月16日

今年も新任の先生がやってきた。
最初の授業。
思っていたよりも、はっきりとした言葉で
後ろの方まで声が通っていた。
一週間で声は嗄れてきたけど・・・。

たくさん目につくことがある。
細かいところができていないのは当たり前だ。
この中で、今のこの先生にとって必要なものは何かを選別して伝える。
全部伝えていたら、右往左往してしまうだろう。

工夫して自分なりにがんばっているから、教えがいがある。
何よりも、偉そうな態度で「先生面」しないのがいい。
「黙って立っていても、話は聞いてくれません。」
「そうでしょ。そんな甘いものではないんだよ。」
ベテランは黙って立っていても聞いてもらえるように見える。
明日、『ヒドゥンカリキュラム入門』を貸そうかなあ。
明るくて元気だから、乗り切っていくだろう。
ぶつかってから考えた方がいいと思っている。
「失敗はいくらでもやりなさい。」
そう。
若い先生たちには失うものはないのだから、すべてが学び。

僕が彼女を指差して、
「どんな気持ちがしますか?」
と聞いた。
「プレッシャーを感じます。どきっとします。」
「そうでしょ。だから、子どもを注意するときしか使わない方がいい。
 あなたは、褒める時にも使っている。」

「あなたはすごいね。新任の先生はみんなオウム返しをするんだよ。
あなたは、ほとんどオウム返しをしない。」
「そういえば、他の子どもに、今なんて言ったか言ってみて、と言っています。」
「そんな初任は初めてだよ。ところで、なんでオウム返しがいけないか分かりますか・・・・・・。」
追手門で僕が預かる最後の初任者。
育ってほしいと願うばかりである。

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