大石先生と僕 3

Posted By on 2016年2月8日

文科省から表彰されるというとき、
「多賀さん、わしの生き方は文科省に従わない生き方や。
そんな人間が文科省の表彰受けたら、あかんのとちゃうかなあ。」
とおっしゃったので、
「先生、この生き方を貫いて文科省に認めさせたんですから、
堂々と受けて来て下さい。
先生が代わったんじゃなくて、文科省が変わったんですよ。」
と申し上げた。

ときどき、僕と呑んでいるときには
「人間大石進」が垣間見えた。
弱さも見せて下さった。
灰谷健次郎が亡くなったときに、泣くお姿を見たときの衝撃は
今も忘れられない。

私学教師としての気概があった。
僕が私学の国語部を今もサイドから支えようとしているのは、
大石先生の遺志をついでいるからだ。
僕はいつもこう言っていた、
「先生へのご恩返しは、先生にはできません。
これからの私学の先生方に、返していきます。」
と。

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