新著『国語教師力を鍛える―授業づくりステップアップの理論×方法―』

Posted By on 2015年12月20日

あとがきから

 国語の授業についての現場の悩みや疑問に答えることを中心にこの本を書き上げました。この執筆は同時に自分の国語教育の中まとめに大きく役立ったように感じています。
 年間を通して、全国の学校でいろいろな先生方の授業をたくさん参観する立場にあって、あまりにも国語の授業ができていなくて、頭の痛くなることがあります。若い先生だからではありません。若い先生方は素直で自分が何も判っていないことを自覚しているので、アドバイスもよく聞いてくれます。
 ベテラン、中堅の先生方の国語の授業で、つまらない授業、力をつけない授業がよく見かけられるのです。(こんなこと書くと、次から僕の指導に行く学校では若手しか授業をしなくなるかも知れませんが。)
・ただ意味もなく範読する。
・漢字しか教えることはないと思っている。
・文章を解説する講義式になっている。
・教師自身の言葉の使い方がなっていない。
・指導書の赤本を片手に授業をしている。
・言葉が増えていかない。
・本質的な国語の楽しさを伝えられない。
 そんな授業を繰り返していては、子どもたちの国語力は伸びていきません。
 国語は確かに曖昧な感じのする教科ですが、確実に力をつける方法はあるのです。未来の子どもたちのためにも、「国語の教師力」をアップさせてほしいと思うのです。

 この本は、その理論と指針と方法とを示せたのではないかと考えています。
 
 僕の国語教育のもっとも良き理解者である明治図書の林知里さんには、今回も僕の自由に書かせて頂きました。心から感謝致します。

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