「お~い! お~ちゃん!~自閉症の弟と私のハッピーデイズ~」

Posted By on 2015年9月1日

「教室の『あの子』を考える」シンポジウムを
手伝って下さっている廣木道心さんの娘さんが出版した本です。
僕もこの出版には少し関わったので、とてもうれしいです。
弟おーちゃんの絵も載っています。
これがまた、すばらしい。
いつか絵で大家になるかも知れません。
ということで、廣木さんご自身がフェイスブックに書かれた文を
ここで紹介します。

<「お~い! お~ちゃん!~自閉症の弟と私のハッピーデイズ~」ができるまで>
大学生になったある日、「本を作りたいな~と思ってるねん」…と突然言いだした娘。
本を書きたいと思った動機は、「兄弟児(障がいのある兄弟を持つ子ども)の立場から話をしてもらえませんか?」と、
息子がお世話になっている障がい者支援の会を主催する方から依頼を受けて講演をしたことがきっかけらしい。

そこで、自分とおーちゃん(弟)の話をしたら、
講演を聞いていた障がいのある子を持つ親御さん達が感動され、お礼を言われたりしたことで、
「自身の体験が役に立つのか…」と感じたらしく、
それなら本になったら、もっと広く配れるなぁ…と考えたようでした。

元印刷会社でDTPオペレーターだった私は、
「本は自費出版という方法もあるけど、データ作成は手伝えても印刷費は、そこそこお金がかかるよ…」という話を、そのときしていました。
すると、娘は自身の通う大学の「マイプロジェクト」という自分の夢を企画書にしてに応募して
企画が採用されると、そのための活動資金がもらえるという企画に自ら応募して資金(15万円)をゲットしてきました。
「あ~…そんな方法もあるのか…」と、この時点で出版の厳しさを痛感していた父(私)は、
「こいつスゲ~な…」と、かなり感心した。
そしてプロジェクトの期間内の3ヶ月をかけて小冊子という形にしました。
しかし、制作費が出たといっても、本を書くためにノートパソコンとソフトを買った時点で費用の大半はなくなり、印刷できたのは、わずか30冊。
当初の娘の目的である「より多くの必要とされる方に、思いを伝えられたらいいな…」という思いからすると少ない冊数…。
「どうするのかな…」と思っていたら、娘は、その30冊を大学の先生や、お世話になっている哲学の先生や自身が思う主要な人に配布した。
そして、同時に小冊子を書いたことをSNSで発信…。
親バカな私や嫁さんも、それを受けて同じくフェイスブックなどで、冊子のことを紹介した。
すると嫁さんがお世話になっている新聞記者の方から取材依頼を受けることになり、娘と息子は取材を受けて、その記事が新聞に掲載されました。
(※この場をおかりして取材を頂き、記事にして頂きました阿久沢さんに改めて感謝です。ありがとうございました。)
そして、新聞掲載のことを、またもやSNSで発信…。
すると家族のもとへ「出版を考えているなら協力しますよ」というメッセージを様々な方から頂きました。
(※この場をおかりして、メッセージを頂きました全ての皆様に改めて感謝致します。ありがとうございました。)
結果として、最終的には4社の出版社から企画出版の依頼を頂くという驚きの状態に…(((゜Д゜;)))

その中で、もっとも迅速で、かつご丁重な返信に感動した娘が出版社を選びました。
その出版社は私が大変お世話になっている多賀先生からご紹介頂きました出版社でした。
(※この場をお借りして、多賀先生に改めて感謝いたします。ありがとうございました。)

そして出版社へ直接、家族でご挨拶に伺う。
そこで出版社の社長さんに励まされた娘は大学の授業に勉強、バトミントン部のクラブ活動、
そして塾の講師のバイトの合間をぬって、さらに加筆をがんばりました。
(※この場をおかりして黎明書房の武馬社長さんに改めて感謝したします。誠にありがとうございました。)

また出版社の提案で、おーちゃんの絵もカラーで掲載されることになり、姉弟の共著という形での出版が決まりました。
親として写真データのスキャンなどを少し手伝ったり、出版社の編集の方にも随分と助けて頂いた部分もありますが、
とにかく、娘は周囲のご縁と、自身の努力によって、本当に「本を作りたいな~と思ってるねん…」という当初の宣言を本当に実現させました。
「学校の応募企画」→「小冊子」→「SNS」→「新聞に掲載」→「フェイスブック」→「出版社」→「出版」…。
そして今日、製本された書籍が届いたのをみて…
「こんな「わらしべ長者」のように本ができるなんて、凄いなぁ…」と、なんか妙に感心しました。
あとは、「より多くの必要とされる方に、思いを伝えられたらいいな…」という娘の願いが、
本当に、この本を必要とされている方々のもとへ届くことを、親としても願うばかりです。
さて、ここからは親バカなお願いなのですが、もし、お知り合いの中に、障がいのある子どもを持たれているご家族など、この本を必要とされるであろう方々がおられましたら、どうかオススメ頂けましたら幸いです。
何卒よろしくお願いします。m(_ _)m
「お~い! お~ちゃん!~自閉症の弟と私のハッピーデイズ~」
廣木佳蓮・廣木旺我/著 黎明書房 A5判 定価:本体予価1300円+税

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