プロ教師の本、出荷です
Posted By taga on 2014年5月23日
新しい単著、「プロ教師だけが知っている50の視点」が出荷開始。
はじめの言葉を一部紹介する。
この本のコンセプトが分かっていただければ、と思う。
「学級崩壊」という言葉は、20年前には存在していなかった言葉です。
それが、今や、全国の学校現場を席巻しています。
確かに、今の教育現場は課題が多くて、教師が簡単にやり遂げていけない状況がたくさんあります。
どんなベテランのクラスでも、崩壊していく危険性を持っています。
しかし、プロ教師としての最低限の意識と知識を持ち合わせているだけで、
崩壊にまで至らなくて済む場合も、たくさんあるように思えます。
「プロ教師」という言葉を出すと、
「自分には、ほど遠い話だ。」
「いつかはプロ教師になるために、努力している。」
というような声が聞こえてきそうですが、プロ教師とは一流の教師のことでも、
全国的に有名なカリスマ教師のことでもありません。
教師になって、子どもたちの前に立ったときから、本当は全ての先生がプロ教師なのです。
でも、実際には、プロ教師になりきれない教師がたくさんいます。
プロ料理人を例にして考えてみましょう。三つ星レストランのシェフや老舗の料亭の板長さんはプロ料理人で、
町の小さな居酒屋やスーパーの総菜屋さんで料理を作っている人は、プロ料理人ではないのでしょうか。
そんなことはないですね。
料理を作って多くの人に食べていただき、それでお金をもらって職業にしている点では、
どちらも全てプロの料理人なのです。もしも、スーパーの総菜屋で調理をしている方が、ご自分の作った料理のことを
「私は初任者で、まだまだプロではないので、そんなに美味しいものは作れません。」
と言ったら、そのお店の料理は誰も買わなくなるでしょう。
初任者であれ20年目であれ、人様に料理を提供する以上は、全てプロなのです。
教師だって、同じです。
初任者でも20年目のベテランでも、子どもたちに授業をしたり、担任したりする以上は、
全てプロ意識というものを持っていなければならないということです。
「私は新任なので、うまく授業ができません。ごめんなさい。」
「まだ3年目なので学級経営は下手ですが、一生懸命やります。」
と言ったら、保護者が安心して子どもを任せようと思うでしょうか。
特に教師という仕事は、初任から担任を任されることも多く、
ベテランも若手も同じ責任と仕事を課せられる場合が多いものです。
あまいアマチュア意識では、とうていやり切ることが、できません。
プロ教師としての自覚と心の持ち方を、この本を通して振り返ったり、発見したりしてほしいと思います。
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