卒業の言葉

Posted By on 2014年3月27日

卒業のとき、修業のときに、

黒板に描くメッセージをテレビで特集していた。

このごろは、はやりみたいになっている。

先生が前日に心を込めてかくという行為そのものは尊い。

函館のファシグラのプロの藤原先生の作品は「さすが」だった。

 

そのときにコメンテーターの二人が

「イヤだという気持ちの子どもだっている。」

「わたしも卒業で泣いたことなんかない。」

と言っていた。

それを聞いて、僕はほっとした。

すばらしい美しいものだという話で終わってしまうことに寒気を感じていたから。

石川晋さんとの対談本「教室からの声を聞け」でも、二人で

子どもたちの思いというものは、そんなきれいごとではないと語っている。

教師は、それを認識しておかなければならない。

100%の支持というものなど、あり得ないのだから。

 

それでも、卒業で美しくリセットするということは、大事なことなのだ。

その美しさに酔ってはいけないが、

「ここで一度チャラにして、次のステップへ進もうよ。」

というメッセージは、必要なのだ。

人は、それをくり返して生きていくものなのだから。

 

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