教育の幻想

Posted By on 2014年2月11日

「教育すれば必ず子どもが成長する」

それは、本当だろうか。

 

僕の友人が養護学校にいて、

こんなことを言ったことがある。

「普通は、少しずつでも、

ちょっとずつでも、

成長していくでしょ。

でも、僕の教え子には進行性の病気の子どもがいて、

今日できていたことが

明日できなくなっている。

いくら教育しても、逆にできなくなることが増えてくる。

これは、つらいんだよねえ、」

重い言葉だった。

 

では、意義はどこにあるのか。

答はないが、そこにも教育がある。

人間の尊厳をどこに見るのか、ということだと思う。

 

「僕は、全ての子どもたちができる。」

と、いう言葉を聞くと、

それが絶対的な目標なんだろうかと、疑いを持つ。

誰かに文句を言いたいんじゃなくて、

僕は、どこかにそれを持っていたいと思っている。

 

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