「よい子が危ない」は、ウソ?ホント?

Posted By on 2012年11月12日

これって、ウソ?ホント?の④

 

神戸児童殺傷事件のときも、

その後の奈良の家族放火殺人のときも、

牛刀でバスジャックした事件のときも、

「よい子が危ない」と言われました。

「おとなしいいい子でした」

「成績の優秀な真面目な子がなぜ」

なんてことが報道されました。

その結果、いわゆる「よい子」が危ないんじゃないか、という話が持ち上がりました。

これには、大きな間違いがあります。

まず、「よい子」という基準がどこにあるのかということです。

ほとんどの場合、不良ではなく、非行などもなくて、成績もよい子だという話でした。

成績がすごく悪かったら、きっと「よい子」だって言われないんですよね。

世間の評価なんて、所詮、そういうレベルです。

もっと大きなことは、例えば、そういう大きな事件があったときに、担任の先生や学校に

「どんな子だったのか」

とたずねたら、担任の先生はどう答えると思いますか。

「はい、とんでもない悪いやつでしたよ。きっとそういう問題を起こすと思っていましたよ。」

なんて言いませんよ。

僕なら、絶対に言いませんね。

自分の教え子ですよ。

絶対にマスコミにむかつて、悪口は言えません。

学校の校長が

「あいつは、きっと、そういう犯罪を犯すと思っていた」

なんて言って、それが報道されたら、どういうことになりますか。

顔にスモークをかけて、声を変えて、

「アレハ、トンデモナイヤツダ。アブナイコトヲ クリカエシテイタ」

なんて、テレビに映りますか。

どんなに性格の悪い校長でも、そこまではやりませんよ。

つまり、報道で学校関係者の話として出てくることは、

本当のことではないということです。

では、よい子が危ないのかどうか、ということは、

以前、ここでお話ししたことがあると思いますが、

「大人にとって都合のよい子」が危ないんですね。

よい子を演じていて、自分の素直な姿をふつうにやっていての「よい子」だったら、

問題ないですが、親に合わせている「よい子」は、

とても問題なのです。


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