たまには、最後に話したことを書く
Posted By taga on 2012年10月1日
親塾№10で話したことを
いつものように書くが、
毎回、最初に話したことを途中まで書いているので、
今回は、最後に話したことを書こう。
なお、手持ち原稿をコピーしているので、
実際に語ったこととは、若干、違っている。
◆ さて、ここまで子どもに必要な物とその作り方というテーマで話してきました。
今から、それと少し矛盾したことを言います。
「明るく楽しく元気に」というのは、とても大切なことですが、
明るく楽しくなくても良いということを、付け加えたいのです。
「暗い」と言われると、何か自分を否定されたように感じるものですが、
世の中の人が全部明るかったら、これまた世の中はつまらない。
明るさは、暗さがあってこその明るさです。
ネガティブのカリスマ、栗原類くんの姿って、いいですね。
ああやっていても、人気者になれるっていうのは、暗い連中にとっては、頼もしい限りです。
人には、個性があります。色があるんです。
以前お話したように、僕は鍼灸師の資格を持ち、東洋医学は一通りは学びました。
東洋医学、言いかえると漢方学では、人間を5つの色に喩えます。
肝臓系が赤、肺系が白。胃や脾臓系が黄色。腎臓系が黒で、胆嚢系が青でしたね。
この色というのは、もともとのその人の色のことです。
たとえば、耳の後ろとか、肘の内側とか、脇の色のことです。
僕の場合、色が透き通ったような血管が青く見えるような白なんです。
学校を辞めて、毎日運動場で走り回らなくなってきたら、とたんに色白になってきました。
この白い体質の人は肺系といって、トイレが近くて、のどがよわくて、かすれ声になりがちで、
血圧も低くなりやすいという特徴があります。
そういう体質なんだから、
トイレになんどか行っても、ときどき咳が出ても、血圧が低くても、
なんにも心配はいりません。
その人の元々の体質なんですから。
でも、この肺系の人がトイレにいかなくなったり、血圧が高くなっていくと、とても心配です。
漢方学を頭から否定される場合は、こんなことお話していても意味はないのですが、
漢方学というのは、何千年という実証の中からうまれてきたものですから、
そんなに否定するものでもないんですよ。
それでね、漢方では、その人の元々の体質からみて、
プラスになりすぎているところを「実」と言います。
マイナスになりすぎているところは、「虚」と呼びます。
それで、もともとの体質で「実」になっていなければならないところが「虚」になっていると、
それを実にもどすために漢方薬を調合したり、針をうったりするのです。
だから、なんでもかんでも、マイナスはプラスへプラスはマイナスへもっていこうとするんじゃないんです。
従って、漢方の処方箋は、個人個人で全部違うんです、本来は。
きちんと体質をみて処方してもらった漢方薬は、実はかなり即効性もあるんですよ。
漢方薬は全てじっくりと効くような勘違いしている方もおられますが、本来は、そういうものなんです。
人間の性格も似たようなところがあって、
明るくないと病気かなって思う子どももいれば、
少し暗くても、それがその子の持ち味で、別に状態が悪くないこともあります。
いつも笑いが絶えない家庭は、とてもいいとは思いますが、
静かで笑いの少ない家庭だって、問題なわけではありません。
明るさや笑いやユーモアは、子どもにとって必要なことではありますが、
お母さんが無理に笑いをとろうとする必要もないんですよ。
全て、それぞれの家庭に合った在り方を考えてください。
今日の話から、一つか二つでも参考にしていただければ、それで十分です。
心の中に、「そういうことも大事だよね」と、入れておいてくだされば、
いろんなところできっと良い影響が出てくると思います。
無理はしないこと。
自分の否定から入らないこと。
それも大切ですよ。
これで、今日の前半の講座は、終わります。
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