本の会 №9
Posted By taga on 2012年8月29日
「本の会」が終わった。
その内容を、一部だけ紹介する。
毎年、申し上げていることですが、
一年間、本の会用のボックスに、
入れたり出したりして貯めてきた本たちを並べてみたら、
その年の本の会のテーマが、自然とできます。
今年は、「親であること、子であること」、というテーマが浮かんできました。
我々は親であると同時に、子どもでもあります。
しかし、そのことを、つい忘れてしまうのです。
両親のいない人間はいません。
プラナリアやアオミドロのように、自分が分解して増えていくのならともかく、
人が生まれるときには、必ず、二人の親がいるはずです。
※ 今年は、親子につながる本が集まりました。
今日は、本によって子どもとしての自分を思い出して、
振り返ったり、自分がどんな親であるのか、
ということを考えたりしながら、本の世界に浸って下さい。
昨年は、読む本が少なかったという声がありました。
今年は、たくさん読みたいと思っています。
では、今年も、まず、本から
▼ 「ちゅーちゅー」
宮西達也さんの絵本は、いつも、あたたかいですね。
でも、このお話がいいのは、子どもたちの姿がきちんと描かれているということです。
ここに出てくる鼠たちは、まさしく「子ども」そのものですよね。
子どもたちは、本質的な優しさを持っています。
どの子どもも、です。
ときどき、親はそのことを忘れそうになるんですね。
なぜなら、子どもは成長するからです。
成長するということは、親の考えから離れていくということですから。
さて、今年のメインの物語は、
みなさんが、「またですか。」とおっしゃるかも知れませんが、
鎌田実さんの絵本です。
どうしても、みなさんにこの絵本を伝えたいんです。
「アハメドくんのいのちのリレー」
長い絵本なので、一部はあらすじだけお伝えしたり、省略したりしながら、読んでいきます。
もっと読みたくなったら、買って読まれるといいですよ。
では、読みます。
「にもかかわらず」って、すごいことですよね。人間は、こんなことができるんですよ。
こんなに苦しいことを、横においておけるんです。
みなさんは、「にもかかわらず」と言えますか。
この言葉は、ぼく自身にも問いかけています。
自分の憎しみや腹立ち、苦しみも、横においておけるんじゃないか、
この絵本を読むと、そんな気がしてくるのです。
ぼくも、「にもかかわらず」、前を向いて進みたいと思います。
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