「さいごのトマト」
Posted By taga on 2011年7月21日
「さいごのトマト」 竹本成徳 著 日本生活協同組合連合会 出版部
この本は、夏に読んで欲しい本である。
そして、先生方やおうちの方には、子どもたちに読み聞かせてほしい本である。
作者は、元コープこうべの理事長、現ユニセフの兵庫支部長で、中2のときに広島で被爆された経験を持つ。
この原発のストレスの厳しいときに、なんで広島の本なのか。
我々は、今だからこそ、問い直さなければいけないと思っている。
さいごのトマトとは、被爆して顔にアナの空いた姉に、父親がトマトをたべさせたことから。
「水を飲むと死んでしまう」被爆者には、水を与えないようにしていた。
その姉にトマトをとってきて食べさせるということは、覚悟を決めたということなのだ。
「もっとも残酷なことではなかったかと、わたしに思えるのは、我が子を自分の手で焼かなければならない、父のような人たちがいたこと・・・」
この言葉は重い。心が痛むからといって、目を背けてはいけないことである。
Comments