教師の品格⑨ 「理論」と「理屈」を勘違いするな
Posted By taga on 2014年8月6日
教師の品格⑨
「理論」と「理屈」を勘違いするな
「理論」と「理屈」は、違う。
理論にもならない理屈を並べて
せっかく頂いたアドバイスに反論する教師がいる。
たとえば、
「もっと常識のある行動をしましょう。」
と言われて、
「常識は人によって違います。」
と、反論するようなものである。
常識は人によって違ったりはしない。
マジョリティが基本的にその社会の常識になる。
「この詩は、子どもにとって、あまりなじまないから
その前提で指導を考えた方が良い」
とアドバイスしたら、
「先生は、この詩を何回読まれましたか。
僕は、この詩を100回以上読んでいるんですよ。
だから、僕の方が分かっています。」
と言った新任がいた。
僕はそのとき、心の中で
「初見で弾くブーニンのピアノと、何千回とその楽譜を練習した小学生のピアノとでは、
どちらが、素晴らしいんだろうね。」
と言いたかったが、このような理屈を並べる若手に言い返しても何のメリットもないと思って、黙っていた。
そして、僕の言った通りのことが起こって、その授業は失敗した。
こういうのを、理屈と言う。
理論には、事実に基づいた根拠がある。
理屈には、周りを納得させられる根拠がない。
理屈をこねる教師に品格などない。
そんな新任さんがいらっしゃるんですか?信じられません。
ベテランの方でも、いただいたアドバイスに対してそうはおっしゃらないですよね。
幸いにも、本校には素直で優秀な新人さんばかりで、私の方がいまだにどたばたしています。アドバイスなんて、請われてもまだ自信を持っては答えられません・・・。
でも、新人が入ってくるといいますか、自分が中堅になってくるというのは、複雑ですね。
もう自分で自分をなんとかしていかなきゃならないというか・・・。頑張ります。
ここまで悩みながらしてきたことが、そのままキャリアになっていると思いますよ。がんがん楽しんでやってきたタイプじゃないだけに、かえって、分かることがたくさんあるでしょう。
ありがとうございます。いつも遠くから見守っていただいているような気持ちになれます。お陰様で、自己啓発本やハウツー本に頼ってきた自分から、ようやく現実と向き合おうとする自分に少しシフトチェンジしつつあるかなといったところです。今はお盆休みをゆっくり過ごしています。多賀先生に教えていただいた東井先生のサイトを見つけ、先生のお言葉にも心が洗われています。