「健全な精神は健全な肉体に宿る」の意味・・・親塾25から②
Posted By taga on 2013年6月15日
さて、「健全な精神は健全な肉体に宿る」
という言葉を聞かれたことがあるでしょう。
これは言葉が独り歩きしているのです。
これはもともと、ローマの詩人「ユウェリナス」の言葉です。
そこに書いた一文が英語に訳した原文です。
It’s be prayed that the mind be sound in a sound body.
そのまま訳すと、「健やかな体に健やかな魂が願われるべきである」です。
つまり、健全な魂は健全な肉体に宿ると言いきっているのではなくて、
健全な肉体には、健全な魂が宿ってほしいもんですねえ、
と言っているんです。
この言葉を、体育会系の人たちが、
体を鍛えたら、精神が健全になるかのように曲解して、使ってきました。
クラブ活動などの体罰の根底には、こうした考え方があったと僕は思います。
「根性を鍛え直す」なんて言って、
しごきを加えることなどが、その典型です。
ヒトラーが、この言葉を軍国主義教育に利用していったと言われています。
身体が健康でもおかしな人間は、山ほどいます。
セクハラでこの間首になった、全柔道連盟の理事さんなんか、
その典型でしょう。
犯罪を犯すのに、体が健康かどうかは、なんの関連もありませんし、
病気がちの人だから、発想が病的だということもありませんよね。
身体を鍛えていれば、心が育つなんていうのは、ただの幻想です。
ただ、体調を崩すと、心のバランスも崩れて、
鬱になったりしがちだということは、あるでしょうね。
この「バランス」ということが、
実は、人間にとって一番大事なことなんです。
人間は、バランスを保とうと体が努力するんですよ。
それをこれから少し述べていきます。
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