なぜ昔話なのか

Posted By on 2013年5月7日

次回の神戸の親塾は

昔話の世界が子どもの世界だという話。

これだけだと、なんのことか分かりにくいだろうから、

少し説明しようと思う。

 

例えば、子どもたちはいつも混沌とした世界にいる。

最近の子どもたちは、自分の感情が分からないと言われ、

感情を教える指導も出てきている。

実は、子どもの心が混沌としているのは、昔からなのである。

 

子どもたちには中ぐらいの感情や適当な感情というものが理解できない。

明るいか真っ暗か、美しいか醜いか、賢いかまぬけか、

好きか嫌いか、残忍か寛大か、

どちらかはっきりしないものは理解できないのである。

 

昔話は、そこがはっきりしている。

微妙な感情が表現されることはなく、

善か悪か、はっきりしている。

だから、子どもは昔話を聞くことで、自分の心の中の状態に

答を示すことができる。

子どもには、だから、単純な昔話が必要なのである。

 

こういう子どもの心の問題と密接な関係がある。

本を選ぶときの大きな目安にもつながる。

僕が小さな子どもたちにはアンデルセンを薦めないことは、

そういうことと関係している。

 

これを具体的なお話を元にして、分かりやすく話したいと思う。

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