言葉が大切です

Posted By on 2012年9月17日

※ 親塾「国語の大切さ」で語ったこと、その2

 

数学者、物理学者、化学者等、多くの科学者が口にすることですが、

科学には美しさが大切なんだそうです。

そして、その美しさは、言葉の想像力から生まれると言われます。


確かに、算数の問題を解いているときに、すっきりした答えが出るときは、美しいんですね。

図形のややこしい問題が分からなくて、某K南小学校のI先生にたずねたら、

「この図形とこの図形をひっくり返したら、ぴったりとおさまるでしょ。

だから、答えは、この大きな扇形の面積を出せばいいんですよ。」

と言われました。

あっという間でした。

すっきりとした答えでした。

美しいんですね、

解けたときの形が、ごじゃごじゃしていないんですよ、算数の答えというものは。


物理学者は、原子模型を見て、美しさに目を奪われます。

ものごとの本質というものは、どうも、美しくてすっきりしたものらしいんですね、僕にはよく分かりませんが。

科学には、美的なセンスが必要なんです。

その美的センスを育むのが、言葉による想像力だと言われています。

また、サッカーでは、言葉が大切だということは、良く言われます。

こういう新聞記事がありました。

「ドイツでは、コーチが子どもたちに「どうしてそういうパスをしたのか」と聞く。それを受けて、まだ12才の子ども同士が議論をする。論理的思考をぶつけ合う訓練が、あたりまえに行われている。

一方、日本で同じことをやると、子どもたちは黙ってコーチの目を見る。コーチの用意している答えを想定して、そのとおりに答えなければいけないと思っているのだ。

子どもたちが自分のプレーについて論理的に説明できないと、ドイツでは「何も考えないでプレーしているのではないか」と見なされる。ひとつひとつのプレーに際し、意識的に判断しながら論理的思考を養っているドイツの子どもに対して、日本の子どもはなぜここでパスか、シュートかと考えずにプレーしているに等しい。そういう指導法の差が10年、20年経つと、雲泥の差になる。日本とヨーロッパの差は、言語技術の差でもある。

日本では、小さい時からコーチに「右に蹴れ」「左に蹴れ」と、細かく指導される。上から細かく指導されていると、子どもたちは自主的に判断できなくなってしまう。日本のプロ選手は、判断力や想像力が足りないと言われているが、その原因は小さいときからの指導法にも原因がある。

言語技術というと、国語教科だけで子どもたちを教えていけばいいとイメージされがちだ。しかし、言語技術が必要なのは、体育、理科、社会、算数と、すべての教科におよぶ。あらゆる場面で言語技術を鍛えていくことが大切なのである。」

サッカーで世界に進出するには、

言葉の力、論理的に説明できる力が必要だということです。

僕が何を言いたいか、分かって来ましたか。

要するに、科学的な思考もスポーツも、全て、言葉が大切なんだということです。

 

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