襲撃№2

Posted By on 2012年9月11日

「むこうへ逃げてー。」

ハチをはらったKさんを安全な方へ行かせました。

よく覚えてはいませんが、

6年生の誰かが、連れて行ってくれたような気がします。

周りに目をやると、

ハチらしきものがたくさん飛び回っています。

その向こう側には、6年生を初めとして

まだまだ子どもたちがたくさんうろうろしていました。

「早くにげろー。

こっちへ来い。

ハチや、ハチっ。」

「せんせーい、リュックどうすんのー。」

「早く来い。

そんなリュックなんか放っとけ。」

上半身裸でどなっている教師の異様さとけんまくに

おそろしくなったのか、

子どもたちがばたばたと走り出しました。

ーパニックー

とは、こういうことを言うのでしょうか。

ゆっくりと歩いてこっちに来るように指示するだけのゆとりと勇気は

私にはありませんでした。

 

事情の分からないO先生が、

「リュック取って来い。」

と叫んで、何人かが走り出しました。

状況を説明している余裕はありません。

「行くなー。

荷物と命と、どっちが大事なんや。

リュックなんか、ほっとけー。」

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