イル・ウインドとジェントル・ウインド

Posted By on 2011年7月1日

子どもを元気づける(勇気づける)言葉と子どもをディスカウントする言葉とがあることは、以前から書いている。

ディスカウントする言葉は、分かってはいるけれども、使ってしまう言葉である。それがイル・ウインドになる。

言葉だけではなく、ノンバーバルなコミュニケーションも大切である。表情、態度、空気なども風になる。

最近、自分のやっていることがだめだなあと思うので、意識してジェントル・ウインドを使うようにしている。

ところが、子どもたちがなかなかさっさと動かないときに笑顔で接するのは難しいものである。チャイムが鳴ったのにまだだらだらと準備して、なかなか特別教室へ行かない何人かの子どもたち。どうしても
「早くしなさい。遅刻してるぞ。」
「友だちを待つな。さっさと行きなさい。」
と、言わざるをえない。

こんなときは、フォローでジェントル・ウインドを送るしかない。子どもたちが教室にもどってくるまでにいろいろと考える。ところが、そんなに簡単にはいい方法は浮かばない。中村健一さんだったら、笑いを計画するんだろうが、僕にはそこまでのパフォーマンスはできない。

そんなとき、得意の切り絵をするときがある。休み時間に小さな色紙で、多賀マークやうさぎ、クマ、カエル、バルタン星人などを作って子どもたちが帰ってくるのを待つ。

「先生、何やっているの。」
子どもたちは、帰ってきたら僕の周りに集まってくる。
「これちょうだい。」
「先生、ネコ作って。」
わいわいと笑顔が並ぶ。

空気がジェントルに変わる。

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