学級経営の理論と方法

Posted By on 2013年4月9日

ここまで、いかに教師が難しい状況にあるのかという話をしてきました。

だからこそ、学級経営というものをきちんと考えなければならないということです。

これは、小学校も中学校も一緒です。

学級経営を適当にやってもなんとかなるという時代ではないのです。


① なぜ学級経営が必要なのか

ルソーは、子どもは自由に放っておいたら育つと言いました。

確かに、大自然の中でのびやかに生活できるのなら、放っておいても育つでしょう、

しかし、子どもたちは、自分から希望して学級に入ってきたわけではありません

たまたま、同年齢の子どもたちが一つの教室におしこめられているだけなんです。

ですから、放っておけば、必ずおかしくなります。

なんらかの学級のルールがあり、それが機能しないと、学級は成り立たないものなのです。

さらに、昔は社会や家庭で教えられてきたことが、

今の子どもたちには身についていません。

当たり前のことが、びっくりするほど、できないのです。

挨拶、人への正しい言葉使い、時間を守る、人の話を聞く

そういった当たり前のことを、一つ一つ教えていかねばなりません。

考えてみてください。ルールがなくて、子どもの一人一人のマナーがないんですよ。

そんな学級が成り立つと思いますか。

そのルールやマナーをどう作っていくかが、学級経営なのです。

それから、学級にいるというだけで、学級づくりが行わなければ、

同じクラスの他人のままであって、

ほんとに一年間で一言も口をきいたことがないという子どもたちがいるんです。

なんらかの教師からのはたらきかけがないと、

子ども同士が交流できないということです。

中学校の場合の話を少し。

小学校の先生に分かるのか、と思われるかも知れませんね。

大丈夫。僕の家内は、元中学の国語の教師ですし、

最近の僕は、中学校の先生と話し合うことが多いのです。

第一、僕は子どもと仲良しだものですから、

中学へ行っても子どもたちの本音情報がいくらでも入ってくるんです。

さて、中学では、教科担任制なので、

教科によっては、自分のクラスに授業に行かない日も出てきます。

朝とお帰りのホームルームの時間だけなのです、学級経営ができるのは。

ですから、学年がチームとして子どもたちを見ていかないと、

子どものことがなかなかつかめません。

しかも、中学生は、思春期真っ只中です。

思春期というのは、体の変化が起こっている時期ですから、

なんだかとても落ち着かないんですね。

そういう子どもたちに対する接し方を考えないといけません。

ともかく、学年の先生たちで、よく意志の疎通をとることです。

中学では、長らく部活指導さえできれば認められる時代が続いてきました。

でも、これからのみなさんは、どうか、学級経営のできる教師になってください。

それがこれからの学校に必要なことなんですよ。

期待しています。

 

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