思春期 その3
Posted By taga on 2011年8月9日
思春期を理解するキーワードをそこにいくつかあげました。このキーワードを元に、思春期というものをさらに深く考えていきましょう。
第二次性徴については、後でまとめますから、まず、個人差と性差ということを考えていきましょう。さっきも話したように、五年生の子どもたちが三十人並んでいたら、ほとんどが思春期だ、ということまではないけれども、女の子は、多くが思春期に入っていると考えていた方がいいでしょう。男子は遅いのです。二年くらいの差があると言われていますが、家庭の状況や兄妹の有無によっても変わります。
結局は、一人一人の子どもをよく見るということでしか、分からないものです。
思春期の子どもは、本当に「不安定」です。自分たちでもどうにもならないくらいに、ちょっとしたことで落ち込んだり、たいしたことではないことで悩みます。これに、今は、携帯が拍車をかけます。
ボクは、夜、子どもたちに自由に携帯を持たせておくことは、ひじょうに危険なことであると考えています。
という話を高学年の保護者の方にしたら、必ず、「そうは言っても取り上げるわけにはいかないし・・・。」とか「うちの子は大丈夫だと思う。」というような反応が返ってきます。麻薬を子どもが持っていたら、そんなこと言えますか。麻薬に近いくらい危険なものだという解釈が足りませんね。
それで、子どもたちは夜中に1人の部屋で、自由にメールやチャットをするのです。メールの言葉は、子どもたちの心にストレートにひびきます。ちゃんとしたネチケット教育を受けていない子どもたちは、友だちの心にぐさぐさと言葉を投げ入れます。無防備にその言葉をうけた子どもたちが大きく動揺します。
夜な夜な、そういうことが繰り返されていると思っていたほうがいいですね。ボクの知っている六年生は、日々、寝不足ですよ。
思春期くらいになってきたら、携帯をごまかすなんてへいっちゃらです。親よりも子どもたちの方がシステムに詳しいのだということを忘れてはいけません。
「メールの履歴を調べたけれども、どこにもメールなんかしていませんでした。」
ボクに「いけないメールを送っている」と指摘された親御さんが、そんなことを言っていましたが、笑わせますね。
今の子が、やばいメールを残しておくはずがありません。あまいあまい。大人に片足をつっこんでいるやっかいな相手なんですよ、思春期の子どもたちは。
思春期の子どもたちと言っても、本当にガキンチョだなと思うときもあります。自立しようとしているのかと思ったら、べったりとたよってくる。我々大人は、そこにとまどったり、勘違いしたりするのです。
大切なのは、我々大人が平常心を持って、安定した扱いをするということです。決して子どもの土俵に乗って騒いでは、いけません。
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