退官記念の講演 その2

Posted By on 2012年5月18日

②  鎌田 實さん

「だいじょうぶ」

※ 蒲田實さんと水谷修さん。この方たちは、僕には媚薬のようなものなんです。

このお二人は、人の痛みが分かる方達です。そして、その痛みを和らげるために、必死で努力をされます。

そういう生き方が好きです。真似はできなくても、せめて少しでもこのお二人には近づきたいなと思っています。

人間の生き方で大切なのは、「矜持」だと思っています。

反対語は、「あさましさ」だと言えば、矜持の意味が分かるでしょう。

地位やお金がいくらあっても、心の貧しい人間には、心のある人は集まりません。


この世には苦しいことなんて、山ほどあります。その苦しさに負けて、自分をくずしてしまう人もいます。

矜持を持つ人間だけが、心をしっかりと持っていきられる人です。

恥ずかしくない生き方をする、というのが、矜持を持つということですね。


③  「私の声はあなたとともに」 ミルトン・エリクソン

あるとき、三ノ宮の本屋の心理学のコーナーを物色していたときに、ふと目にとまったのが、この本です。心理学の堅苦しい本達の中で、全くムードの違う装丁と題名の本に、心が動きました。

僕が必要としているものが、この本の中にありました。

※ 人の心は不思議なものです。思うようになんてなりません。

でも、

「この人の話なら聞けるな。」とか、

「これなら自分でもやれるんじゃないか」って、思うときがありますよね。

そんな気にさせてくれる出会いって、ありますよね。

そういう存在になりたいと思って、ずっとやってきました。まだまだ道半ばですが・・・。

人が変わるには、ストレートな働きかけだけではどうもならないものです。

その人が動きやすくなるやりかた、その人の心を止めるやり方というものがあります。

一つだけ、言いましょう。

スープを飲み続けて止められない人に、ぱっと止めさせる方法があります。

それは、その人の目の前でスープに唾をはきかけることです。

エリクソンは、

いかにしたら、その人が変わろうという気になるのか。

ということをいろんな形で教えてくれました。

そして、教室で実践してきました。

子どもにどういう声かけをしたら、動きやすくなるのか、どういう言い方をすれば、子どもの心に入っていくのか、それを考えるヒントをくれた本です。

 

About The Author

Comments

Comments are closed.