山は危険だという注意

Posted By on 2011年11月26日

遠足への出発前、

子どもたちを前にして、注意した。

僕はいつも同じ話をする。

 

「山は危険だ。六甲山では、毎年のように人が死んでいる。

油断したら、危ない。

先生の言う通りにしていたら、絶対に大丈夫です。

きちんと聞いて下さい。」

 

こういって、諸注意をする。

 

僕は、目の前で、人の死ぬ事故を、山で見たことがある。

剣山の手前に前剣という山がある。

そこで多くの登山者が一服する。

後20分ほどで、剣の山頂に到達する。

そこでぼんやりと前を眺めていたら、

岩の上で一人の男の人が立ち上がった。

と、ふらついて頭から真っ逆さま。

山登りの連中は、20㎏くらいのザックを背負っている。

それがあだとなって、頭から・・・。

 

人々の集まる様子が見えた。

 

向こうからこちらへやってくる人たちの話から、

おじいさんが亡くなられたことが分かった。

「剣の上で一緒に写真を撮って、住所も聞きました。

最期の写真を遺族にとどけます。」

 

僕らは屍を乗り越えて剣の山頂へは行けなかった。

山では、決して油断してはいけない。

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